忍陵神社

忍陵神社の概要

忍陵神社（しのぶがおかじんじゃ）は、大阪府四條畷市の岡山にある歴史的な神社です。この神社は、古くからの式内社で、もともと村社に位置づけられています。また、近隣にある忍ケ丘駅は、この神社から名付けられたと言われています。

神社は忍岡古墳の墳丘上に築かれており、戦国時代には岡山城がこの地に建てられたと伝えられています。

祭神

忍陵神社の主祭神は藤原鎌足であり、さらに熊野大神、品陀和氣命、馬守大神、大将軍神が配祀されています。藤原鎌足は、奈良時代に活躍した著名な政治家であり、彼を祀ることからもこの神社の重要性が伺えます。

歴史と変遷

この神社の歴史は豊かで、明治44年には津桙神社と周辺の2社を合祀し、現在の形になりました。元々津桙神社に祀られていたのは、藤原鎌足、品陀和氣命、熊野大神です。

津桙神社自体は創建の年代が明らかではありませんが、当地の古代豪族である津桙氏が祖神とされたことが起源と考えられています。その後、応神天皇を氏神として祀るようになり、江戸時代には新宮大権現という名でも知られていました。平安時代に入ると、熊野信仰が盛んになり、熊野大神が合祀されることになります。元の社は現在地より南の岡山村坪井に存在していましたが、江戸時代の中頃に現在の場所へ遷座しました。また、その際に鎌足社（祭神：藤原鎌足）も合祀されています。

忍陵神社は、明治5年には旧岡山村の村社となり、やがて明治44年には馬守神社と大将軍社を合祀しました。これにより神社の祭神は多様化し、地域の信仰の中心となっていきました。

境内・文化財

境内には忍岡古墳が存在し、昭和9年の室戸台風による社殿倒壊の修復作業中にその存在が発見され、「忍岡古墳」と名付けられました。この古墳は全長87メートルで、4世紀中頃に造られた前方後円墳であり、1972年には大阪府指定文化財として登録されています。

岡山城との関連

岡山城は、1560年頃に三好長慶が飯盛山城を居城としていた際、飯盛山の北東にある忍岡古墳の丘陵を利用して築かれたとされています。城は結城氏の拠点となり、熱心なキリシタン信仰の場所ともなっていました。1665年の大坂夏の陣では、徳川方の本陣として使われ、勝利したことから「御勝山」という名でも知られるようになりました。ただし、現在ではその遺構はほとんど残っていません。

アクセス

この神社へのアクセスは、西日本旅客鉄道（JR西日本）の学研都市線「忍ケ丘駅」から徒歩で行くことができます。四條畷市を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみたいスポットです。

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