志摩市立図書館

志摩市立図書館について

志摩市立図書館（しましりつとしょかん）は、三重県志摩市阿児町神明に位置する公立図書館です。もともと「志摩市立阿児図書館」として知られていましたが、2010年4月の機構改革により志摩市唯一の図書館として名称が変更されました。図書館の建物は東京駅を模してデザインされ、周囲の日本庭園と贅沢なレンガの調和が取れ、穏やかな池にその姿を映し出しています。

建物の構造

図書館の内部には多様な施設が設けられています。1階と2階に分かれており、2階にはアートホール（271.49m²）、展示室（114.03m²）、コンピュータ研修室（114.03m²）、調光室（63.76m²）、資料室（50.55m²）などがあります。1階を含めたその他のスペースは693.45m²を占め、利用者がさまざまな目的で訪れることができる環境が整っています。

図書館は、志摩市内にある他の図書館や図書室からの蔵書返却が可能であり、利用者の利便性を考慮しています。開館時間は通常9時から19時ですが、11月から3月は18時までの間となります。また、火曜日及び毎月の最終木曜日、特別整理期間や年末年始が休館日です。図書の貸出は、特定の地域に居住や通勤、通学している人が利用することができ、図書・雑誌は10冊、ビデオやDVD、CDなどは5点まで借りることができます。各貸出は図書館全体での合都合を考慮しています。

電子図書館の導入

2013年には、志摩市立図書館が三重県内の図書館で初めて電子書籍の貸出を開始しました。導入当初は535冊の書籍が電子書籍として提供され、利用者は月50冊の貸出から、2013年12月以降は月70冊に増加しました。利用者カードとパスワードを入力することで、5冊までの電子書籍が15日間借りられるシステムとなっており、貸出期限を過ぎると自動返却されます。電子書籍の利点として、紙の本と違い保存や管理の手間が少なく、文字の拡大縮小や音声読み上げができる点があります。

特集展示と地域との連携

志摩市立図書館では、季節ごとや話題に応じた特集展示が行われています。また、市役所の他の部署と提携し、その内容に基づいた展示も取り入れています。展示の準備には職員が手作りのディスプレイを作成し、子供向けの内容では配慮も行われ、地域の文化に根触れた活動が行われています。

歴史的背景

志摩市立図書館の歴史は1908年にさかのぼります。当時、志摩郡鵜方村において村立図書館が設立され、これは三重県で最も早い村立図書館の一つとされています。その後もいくつかの図書館が開館され、1970年代からはより多くの図書館が設立されることになりました。2004年には複数の町が合併し、志摩市が設立されることで、数々の図書館が「志摩市立図書館」という新しい旗印のもとに統合されました。

現在、志摩市立図書館は地域の文化や学びを支える重要な施設として、広く親しまれています。若者層を中心に利用を進める一方、高齢者からの利用も増えており、地域のニーズに応じたサービスが提供され続けています。

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