志方文典

志方文典：駅伝を彩った名ランナーの軌跡

志方文典（しかた ふみのり）は、1991年7月14日生まれの日本の元陸上競技選手で、長距離走を専門としていました。兵庫県加西市出身で、加西市立泉中学校、西脇工業高校、早稲田大学を経て、旭化成陸上部に所属していました。

中学・高校時代

中学時代からその才能を発揮し、3年生時には都道府県対抗男子駅伝に兵庫県代表として出場。2区で区間賞を獲得し、チームの8年ぶり優勝に大きく貢献しました。この活躍が認められ、ジュニアB最優秀選手賞を受賞しています。

高校は、駅伝の名門である西脇工業高校に進学。2学年先輩には、後に大学・実業団でもチームメイトとなる八木勇樹がいました。高校3年生の時には、日本ジュニア男子5000mで優勝。全国高校駅伝では3区で区間3位の好走を見せ、チームの準優勝に貢献しました。この時記録した3区のタイムは、7年間日本人最高記録として保持されました。

大学時代

2010年4月、早稲田大学に入学。同期の大迫傑とともに、大学陸上界のホープとして注目されました。同年の世界ジュニア10000mでは、大迫が8位、志方が9位という成績を収めました。同年10月には出雲駅伝で大学駅伝デビューを果たし、5区でトップでタスキを受けると、順位をキープしてチームの14年ぶり優勝に貢献。さらに全日本大学駅伝でも5区を担当し、区間記録を16年ぶりに更新する快走で区間賞を獲得し、チームの15年ぶり優勝に大きく貢献しました。

大学駅伝三冠がかかった第87回箱根駅伝では、疲労骨折の影響で欠場。主力選手を欠いた早稲田大学でしたが、大迫傑や八木勇樹らの活躍により、見事18年ぶりの箱根駅伝優勝を果たし、史上3校目の大学駅伝三冠を達成しました。

大学2年時には出雲駅伝、全日本大学駅伝を欠場しましたが、第88回箱根駅伝には8区で出場し、区間2位と好走しました。3年時にも第89回箱根駅伝に出場しましたが、7区で区間11位にとどまりました。4年時は故障の影響で駅伝出場はありませんでした。

実業団・現在

大学卒業後、旭化成に入社し実業団選手として活動しましたが、わずか2年で退部。現在は、妻の家業を継ぎながら、市民ランナーとして大会に出場しています。2024年3月には、東京マラソン2024で2時間22分59秒で完走を果たしました。

主な記録

5000m：14分04秒77
10000m：28分38秒46
* ハーフマラソン：1時間03分20秒


志方文典は、中学から大学、そして社会人まで、常にトップレベルで活躍したランナーでした。その走りは多くの人々に感動を与え、記憶に残るものでした。現在は市民ランナーとして活躍する傍ら、新たな道を歩んでいます。

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