志村魂

『志村魂』に関する詳細

『志村魂』（しむらこん）とは、2006年から2019年までの間、喜劇スター志村けんが主催・主演を務めた舞台演劇のプロジェクトです。この舞台は、志村が常々「舞台をやりたい」「コントがやりたい」と語っていたことから、彼の夢を叶えるために周囲が協力して実現したものです。特に、パチンコメーカーSANKYOが特別協賛をしており、志村けんのイメージキャラクターとしての関わりも特徴的です。

舞台の構成

『志村魂』の公演は主に二部構成で行われています。最初の部では、志村ケンが演じる「バカ殿様」のパフォーマンスが約1時間続き、その後、各演出家によるショートコントが約1時間上演されます。これに休憩を挟んで、第二部では志村が三味線の演奏を披露し、その後彼が心から尊敬する先輩、藤山寛美の松竹新喜劇のリメイクが行われます。最後には、志村の代表的キャラクター「変なおじさん」によるアンコールで締めくくるのが特徴です。

公演は2年ごとに内容を刷新しており、これまでには「一姫二太郎三かぼちゃ」や「初午の日に」、「先ず健康」など、様々な演目が上演されてきました。特に「一姫二太郎三かぼちゃ」は複数回にわたり再演され、人気を博しました。

姉妹公演『志村けん笑』

本公演には連動する形で、コントを中心とした姉妹公演「志村けん笑」が年2～3回、地方都市を巡演していました。この公演も志村のコメディエンターテインメントへの情熱を反映したものですが、2020年に予定されていた公演は、志村けんの急死という不幸な出来事により中止となりました。

志村けんの死と公演中止

2020年3月29日、志村けんは新型コロナウイルスによる肺炎で逝去しました。志村の死は日本中に衝撃をもって受け止められ、その影響で2020年に予定されていた第15回公演も中止が決定されました。この時点で『志村魂』は14年間の歴史に幕を下ろしました。

公演履歴

『志村魂』は、多くの場所で開催されてきましたが、以下にその主な公演履歴を示します。

• - 2006年4月：志村魂（東京芸術劇場＆中日劇場）
• - 2007年6月 - 7月：志村魂2（同様）
• - 2008年5月 - 7月：志村魂3（天王洲銀河劇場＆中日劇場、他）
• - 2019年7月 - 8月：志村魂14（明治座・御園座・新歌舞伎座）

このように、『志村魂』は志村けんの芸人としての才能と情熱を表現する、唯一無二の公演シリーズでした。そのエンターテインメントの形は、今でも多くの人々に愛され、志村けんの記憶として生き続けています。

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