志賀町 (福岡県)

志賀町の概要

志賀町（しかまち）は、福岡県の北部に所在し、糟屋郡に属する地域でした。この町は1971年4月5日に福岡市に編入され、自治体としてはその存在を終えました。なお、志賀町の編入は福岡市が政令指定都市に移行する前最後の合併でした。現在、その地域は福岡市の東区の一部として位置づけられています。

地理的特性

志賀町は、福岡県北部の志賀島および海の中道の端に位置する地域で、その行政区域は現在の福岡市東区志賀島と、周辺の西戸崎や大岳地区を含んでいました。志賀島は陸繋島であり、かつては砂州によって本土とつながっていましたが、満潮時にはこの砂州が水中に沈むため通行は不可能でした。そこで、1930年には両岸を結ぶ橋が開通し、それ以降は志賀島と本土がしっかりと繋がるようになりました。

地形

志賀町には、以下のような地形が広がっています：

• - 山岳: 大岳（標高41m）、小岳（標高21m）
• - 海域: 博多湾
• - 島々: 志賀島（陸繋島）、沖津島、端島
• - 岬: 南ノ浦岬、大崎、さらに西戸崎や大岳岬が本土側に存在しました。

歴史

志賀町の歴史は1889年（明治22年）4月1日に始まり、その日付に町村制が施行されたことにより、糟屋郡の志賀島村と勝馬村が統合されました。そして新たに糟屋郡志賀島村が誕生したのです。1930年には村内を繋ぐ志賀島橋が開通し、潮の引いた時だけでなく、いつでも本土とアクセスができるようになりました。

第二次世界大戦中の1945年10月、終戦に伴い米軍が西戸崎地区の土地を接収し、ここに「キャンプ・ハカタ」が設立されました。1953年（昭和28年）には町制が施行され、志賀町と名が変わりましたが、1971年4月5日には福岡市に編入され、町としての歴史が終了しています。

1972年には、旧志賀町エリアの市外局番が04296から092（600番台）に変更されました。さらに同年4月1日に福岡市が政令指定都市に移行し、旧町域は福岡市東区の一部に組み込まれました。

教育と施設

志賀町内には高等学校、大学、専門学校は存在しませんが、小学校は3つ存在し、地域の教育を支えています。具体的には、志賀町立勝馬小学校、志賀町立志賀島小学校、志賀町立西戸崎小学校、そして志賀町立志賀中学校があります。

地域の神社および仏閣としては、志賀海神社、荘厳寺、西戸崎神社があり、観光や地域の文化を感じさせるスポットとなっています。また、在日米軍による「キャンプ・ハカタ」や西戸崎シーサイドカントリークラブといった施設もあります。

交通

志賀町には空港は存在しなかったため、福岡市の板付飛行場を利用する必要がありました。1945年以前には西戸崎飛行場があったものの、戦後には連絡が途絶えてしまいました。

鉄道についは、日本国有鉄道（国鉄）の香椎線が通っており、海ノ中道駅と西戸崎駅が最寄りの駅として利用されていました。また、志賀町営渡船による航路が福岡市と西戸崎、大岳を経て志賀島へ至る重要な交通手段ともなっていました。

まとめ

志賀町はその周辺地域の歴史と関連深い自治体であり、その思い出や文化は今でも地域に根付いています。志賀島の美しい自然とともに、かつてこの地域に存在した町の記憶は大切に受け継がれています。

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