忠臣蔵〜その義その愛

忠臣蔵〜その義その愛

『忠臣蔵〜その義その愛』は、2012年1月2日にテレビ東京で放送された新春ワイド時代劇で、視聴者を魅了した長編ドラマです。放送時間は16:00から22:54までの7時間にわたり、圧倒的なスケールで物語が展開されました。この作品は赤穂事件、一般に知られる忠臣蔵を堀部安兵衛の視点から脚色しており、彼の義や愛情といったテーマが物語の中心を成しています。

このドラマは、テレビ東京の前身シリーズ「12時間超ワイドドラマ」から数えると通算で5作目の忠臣蔵作品となります。また、新春ワイド時代劇としては3作目にあたります。過去のシリーズを引き継ぎながらも、松竹制作の忠臣蔵作品としては2003年の『忠臣蔵〜決断の時』以来約9年ぶりの登場となりました。

キャストとスタッフ

本作の主題歌は、中島みゆきによって作詞・作曲された「走」が使用され、作品の雰囲気を引き立てました。脚本は金子成人が担当し、監督は第一章と第二章を松原信吾、第三章を本木克英が手掛けています。音楽は栗山和樹が担当し、殺陣は上野隆三が演出しました。また、技術協力にはIMAGICAウエストが携わり、ラインプロデューサーには高坂光幸、統括プロデューサーに佐々木彰、さらにはプロデューサー陣に山鹿達也、小川治、佐々木淳一が名を連ねています。製作にはテレビ東京と松竹が協力しているため、安定した品質が保証されています。

この作品は、初放送の年末にテレビ東京で再放送されており、2018年にはBSテレ東、さらに2022年にはBS12でも再放送が行われ、多くの視聴者に再度楽しむ機会を提供しました。

ソフト版のリリース状況

松竹制作の作品は、前身シリーズ「12時間超ワイドドラマ」時代を含めて、2009年の作品まで全てソフト版が発売されてきました。ただし、本作以降の松竹制作作品については、ソフトの発売や動画配信が行われていないため、再放送を見逃した視聴者にとっては視聴の難易度が高くなっています。特に、2010年から始まった7時間枠での作品群は、全てソフト版としてのリリースがされていないため、当時の同シリーズは「ソフト版空白期」と呼ばれる事態に陥っています。この時期、多くのDVD版がリリースされていた10時間体制からの移行後は、作品の入手がさらに難しくなっています。

この作品が持つ魅力は、時代劇の中でも特に感情に訴えるストーリーラインと、登場人物たちの複雑な人間模様にあります。視聴者に深い感銘を与えたこの『忠臣蔵〜その義その愛』は、忠臣蔵の物語の中でも特に完成度が高い作品の一つと言えるでしょう。

もう一度検索