怪盗グルーの月泥棒 3D

映画『怪盗グルーの月泥棒 3D』

『怪盗グルーの月泥棒 3D』は、2010年に公開されたイルミネーション・エンターテインメントによる3Dコンピュータアニメーションのコメディ映画です。この作品は「怪盗グルー」シリーズの最初の作品であり、ユニバーサル・ピクチャーズが手掛けた初の3Dアニメでもあります。

あらすじ

悪党として生きるグルーは、彼の忠実な部下である黄色い小さな生物、ミニオンたちと共に、ネファリオ博士の発明品を使ってさまざまな悪事を働いていました。しかし、近頃の彼の悪党としての活動は目立たなくなり、世界一の悪党になるという夢を抱いているグルーは、壮大な計画を立てます。それは、地球の月を盗むこと。ところが、月を盗むための資金が不足していた彼は、悪党銀行の経営者パーキンスに融資を求めますが、あえなく断られてしまいます。

資金を調達するためには、「縮ませ光線銃」という特殊な道具が必要でした。なんとかその銃を手に入れたものの、ライバル怪盗ベクターに奪われてしまいます。グルーは決意を新たに、ベクターの家に侵入し、奪った銃を取り戻そうとしますが、ベクターの強力な防御システムによって失敗を重ねます。そんな折、グルーはクッキーを売る孤児の三姉妹、マーゴ、イディス、アグネスに出会います。彼女たちを使うことで、銃を取り戻すことに成功します。

三姉妹と共同生活を始めるグルーですが、最初は彼女たちを鬱陶しく思っていました。しかし、遊園地や日常の中で少しずつ三姉妹への愛情が芽生えていきます。そんな彼の幸せは、ネファリオ博士から三姉妹を追い出すべきだと言われたことで揺らぎます。結果として、三姉妹は施設に戻されてしまい、グルーは大きなショックを受けます。

一方で、アグネスからバレエの発表会に来てほしいとのお願いを受けますが、その日はグルーが計画した月を盗む日でした。ロケットで月へと向かったグルーは、「縮ませ光線銃」を使って見事に月を盗むことに成功します。しかし、夢の達成に喜ぶ彼は、約束したバレエの発表会のことを思い出し、急いで地球に戻るも、発表会はすでに終わっていました。彼が到着する前に、ベクターからのメッセージが残されていたのです。それは、三姉妹を誘拐したので、月を返せという内容でした。

絶望的な状況の中、グルーは月を渡して三姉妹を救おうと決意しますが、ベクターは裏切り、グルーを排除しようとします。危機的な瞬間に、ネファリオ博士が助けてくれたおかげで、グルーは三姉妹を取り戻すことに成功します。しかし、銃の効果が切れ始めたせいで、月は元の大きさに戻り始め、グルーとベクターは宇宙へ放り出されてしまいます。

物語の最後、グルーは真の幸せを見つける選択をします。それは、三姉妹を引き取って共に暮らすこと。こうして、一度は盗まれた月を一緒に見上げながら、新たな家族としての生活が始まります。

キャラクター紹介

フェロニアス・グルー

本作の主人公で、ミニオンたちのリーダー。彼は悪党としての華々しい成果を求める一方、子供に対しては苦手意識を持っていました。

ミニオンズ

グルーの忠実な手下で、とても陽気で楽しいキャラクターたち。彼らはしばしばドジなミスをしながらも、グルーの計画をサポートします。

ベクター

グルーの宿敵で、狡猾で自信過剰な性格を持つ怪盗。彼の行動がグルーの計画を何度も妨害します。

ネファリオ博士

グルーの側近であり、悪党としての計画を手助けするマッドサイエンティストです。彼の冷静な判断がストーリーを進める一因となります。

三姉妹

マーゴ、イディス、アグネスの三姉妹が物語の中心人物となり、グルーとの関係を通じて彼が変化していく様子が描かれます。

製作と評価

本作は、広範なマーケティングキャンペーンや関連商品、ゲームなどを展開し、観客から熱い支持を受けました。批評家からも高い評価を得ており、興行的にも成功を収めました。

『怪盗グルーの月泥棒 3D』は、愛と家族をテーマにした心温まる物語であり、ユニークなキャラクターたちと共に、観客に感動を与える作品です。

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