怪談都市伝説

怪談都市伝説

怪談都市伝説とは、幽霊や妖怪などの超常現象をテーマにした、現代社会で語り継がれる怪談にまつわる都市伝説のことです。存在を否定することが難しい超常現象や、恐怖心を煽るよくできた怪談は、人々の口から口へと伝承されやすい傾向にあります。

都市伝説ライターの宇佐和通氏は、「怪談的要素が強い都市伝説は存在するが、すべての怪談が都市伝説ではない」と述べています。ここでは、数ある怪談都市伝説の中から、代表的なものをいくつかご紹介します。

怪談の都市伝説

たすけて…

夏休み前に学校の放送室や地下室に閉じ込められ、餓死した生徒が新学期に発見されるという話。壁には脱出しようとした爪痕が残され、地下室の場合は涼しい環境のためにミイラ化しているというパターンもあります。

消えた花嫁

結婚式のかくれんぼで花嫁がトランクに隠れ、誤って閉じ込められて窒息死してしまう話。数年後、妹が衣装を借りようとトランクを開けると、花嫁衣裳を着た姉の遺体が見つかります。欧米で有名な都市伝説で、様々なバリエーションが存在します。

赤い部屋

引っ越した大学生が、壁の穴から隣室を覗くと、そこは一面が真っ赤だった。大家に尋ねると、赤い目を患った女性が住んでいるという。実はその女性が、ずっとこちらの部屋を見ていたという話です。

マンションの一室の窓から見つめる女

帰宅途中の男が、いつも夜空を見上げる女性を窓辺に見かける。思いを募らせて部屋を訪ねると、首を吊った女性が。窓からぶら下がる姿が、夜空を見上げているように見えたという話です。

笑う自殺者

旅行先のホテルで夜景を撮影した男が、偶然飛び降り自殺の瞬間を撮影してしまう。現像されたフィルムには、笑みを浮かべカメラを睨む女の姿が写っていた、というものです。

赤いクレヨン

中古の一軒家を購入した人が、壁紙を剥がすと釘付けされた扉を見つける。扉の向こうの隠された部屋には、壁一面に赤いクレヨンで「おかあさんごめんなさいだして」の文字が書かれていた。この話は、伊集院光氏の創作であることが知られています。

白いソアラ

格安で販売されているトヨタ・ソアラに関する噂。背筋が凍るような出来事が起こるのかもしれません。

かけてはいけない電話番号

かけると恐ろしいことが起こるとされる電話番号に関する都市伝説。

111：かけると「メリーさん」につながるという噂がありますが、実際は携帯電話の着信試験番号です。
073-499-9999：自分のドッペルゲンガーにつながり、自分の声が返ってくるという話。
0123-456-789：犬鳴トンネルの公衆電話につながり、死んでしまうという噂。実際は新千歳空港の売店の電話番号。
000-0000-0000：死の番号のため、かけても、かかってきてもいけないというもの。
0888-888-888：持ち主が次々に死ぬ、呪われた電話番号。
090-4444-4444：貞子の番号で、かけると死ぬ、死者に繋がるなどといわれる。

心霊現象

消えた乗客

タクシーに乗った女性が、運転手に話しかけられても一切喋らない。しばらく走った後、運転手がバックミラーを見ると女性の姿はなく、シートだけが濡れていた、という話です。

夢の結末

コンビニで暴漢に襲われる夢を見た人が、実際にその店に行くと夢に出てきた男がいた。「夢と違うことするんじゃねえよ」と脅される、という話です。

「死ねばよかったのに…」

ドライブ中、トンネルを抜けると女が飛び出してくる。急ブレーキをかけると、そこは崖だった。助かったと思った男に、女は「死ねばよかったのに…」と囁く、という話です。

白い手

水難事故で子供を亡くした親が、写真の現像を頼むと、海から無数の白い手が伸びていた、という話です。

転生

醜い子供をフェリーから突き落とした夫婦に、数年後再び子供が生まれる。その子供はとてもかわいかったが、家族旅行でフェリーに乗った際、「今度は落とさないでね」と言った、という話です。

地方にまつわる怪談話

杉沢村伝説

ある男によって村民が皆殺しにされた廃村があった、という伝説。津山事件など複数の事件が混同されたものと言われています。

犬鳴村伝説

旧犬鳴トンネルの近くに「この先 日本国憲法は通用しません」という看板があり、その先の集落に立ち入った者は生きては帰れない、という伝説です。

きさらぎ駅

2ちゃんねる発祥の都市伝説で、存在しない無人駅に降りてしまった女性に起こる怪奇現象の話です。

心霊・現代の妖怪

赤いマント

学校のトイレで「赤いマントを着せましょうか？」と聞かれ、「はい」と答えると悲惨な結末を迎えるという話。

口裂け女

マスクをした女に「私、きれい？」と声をかけられ、「きれい」と答えるとマスクを取る、という話。1979年頃に社会現象となりました。

カシマさん

「カシマレイコ」など名前や姿は諸説あり、話を聞いた人の下に数日以内に現れると言われ、回避するには呪文を唱える必要があるとされています。

トイレの花子さん

女子トイレに現れる女の子の幽霊。3番目の個室にいることが多いとされます。

八尺様

身長が8尺(約240cm)もある女性の妖怪。田舎に出没し、白いワンピース姿で、「ぽぽぽ」という声を発します。

まじない・呪い

合わせ鏡

深夜0時に合わせ鏡を作ると、自分の将来の顔や死後の顔が映るというもの。

紫の鏡

20歳になるまで「ムラサキカガミ」という言葉を覚えていると死んでしまう、または不幸になるというもの。

ひとりかくれんぼ

近畿地方で行われる降霊術に関する噂。

牛の首

「『牛の首』という恐ろしい話があるが、恐ろしすぎて誰も語らない」というもの。その内容を知りたいという好奇心から伝播していきます。


怪談都市伝説は、人々の好奇心や恐怖心を刺激し、様々な形で語り継がれています。これらの物語は、単なる作り話として楽しむだけでなく、人間の心理や社会現象を反映しているものとして考察することもできるでしょう。

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