恵比須田遺跡

恵比須田遺跡は、宮城県大崎市田尻に位置する縄文時代の遺跡です。具体的には、篦岳丘陵の西北端から東へ伸びる低丘陵の斜面に所在します。

この遺跡が特に注目されるようになったのは、1943年（昭和18年）のことです。桑の木の根を掘り起こしていた際に、縄文時代、紀元前1000年から紀元前400年頃のものと推定される遮光器土偶が発見されました。この土偶は高さ36.1cm、肩幅21.0cmという大きさで、その独特な形状から国の重要文化財に指定され、現在は東京国立博物館に所蔵されています。

恵比須田遺跡からは、この遮光器土偶の他にも、縄文時代早期、前期、中期、後期、晩期といった各時代の土器片が出土しています。これらの出土品から、今から約7千年前には、すでにこの地域に人々が生活していたことがわかります。縄文時代という長い期間にわたり、この地が人々の生活の場であったことを示唆しています。

遺跡からは、縄文土器や遮光器土偶の他に、砥石なども出土しており、当時の人々の生活や文化を知る上で貴重な資料となっています。

所在地は、〒989-4301 宮城県大崎市田尻蕪栗恵比須田です。アクセスは、東日本旅客鉄道（JR）田尻駅から宮城県道15号を経由して車で約13分です。

恵比須田遺跡は、縄文時代の歴史と文化を今に伝える重要な遺跡として、その価値が認められています。

関連情報

土偶
長根貝塚

参考文献

『田尻町史』

外部リンク

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