悪童 (戯曲)

演劇「悪童」

「悪童」（あくどう）は、2015年に演劇ユニットTEAM NACSによって上演された舞台作品であり、TEAM NACSの第15回公演にあたります。脚本は古沢良太、演出にはジョビジョバのマギーが参加しました。

概要

この公演は、TEAM NACSが2011年に行った「WARRIOR〜唄い続ける侍ロマン」以来、約3年ぶりの本公演であり、特に注目すべき点は、脚本と演出が外部のクリエイターに完全に任されている点です。これまではメンバーの森崎博之が主に担当していましたが、全く新しい形での公演が実現しました。

公演は全53回行われ、動員数は60,000人を記録しました。特に東京千秋楽公演では、全国の映画館でライブビューイングが行われ、30,000人が同時に楽しむことができました。また、WOWOWでは2016年1月に放送され、DVDとBlu-rayも同年の5月にリリースされています。この映像作品には、特典映像として「TEAM NACS爆笑新年会」と「The making of 悪童」が収められています。

さらに、2016年7月29日から31日には、TEAM NACSの所属事務所であるCREATIVE OFFICE CUEのタレントが出演する「悪童 episode 0」が上演され、こちらは中学時代を描いたストーリーが展開されました。

あらすじ

物語は、吉村雄太郎（演：戸次重幸）が廃墟に立てこもるところから始まります。この廃墟は「レジャーセンター竜宮」と呼ばれるかつて栄えた遊興施設であり、取り壊しが決定されていました。吉村は中学時代、親からこの「竜宮」に出入りを禁じられ、友人たちと遊ぶことができなかった過去を持っています。そのため、仲間たちは「中学を卒業したら一緒に遊ぼう」という約束を交わしましたが、その約束は叶うことはありませんでした。

月日が流れ、「竜宮」の閉鎖が迫る中、癌を患った吉村は立てこもる選択をします。その後、吉村の友人で市役所に勤務する西崎直樹（演：音尾琢真）が、彼を説得するために現れます。吉村は退去の条件として、卓球部の元メンバーたちを集めるよう要求します。

その結果、卓球部の元部長でサラリーマンの紺野治（演：森崎博之）、元副部長で投資会社を営む巻光博（演：安田顕）、元部員で画家の江口幸一（演：大泉洋）が集まり、かつての仲間たちが再び「竜宮」に集います。彼らの再会がもたらす感情と過去の約束が、物語の中心に位置しています。

出演者

• - 吉村雄太郎（戸次重幸）: 中学時代の友人たちに会うために立てこもっている。
• - 西崎直樹（音尾琢真）: 吉村の中学時代の卓球仲間で市役所勤務。
• - 紺野治（森崎博之）: 元卓球部の部長で、既婚者。
• - 巻光博（安田顕）: 元副部長で、バツイチの投資会社経営者。
• - 江口幸一（大泉洋）: 独身の画家で、女子大生と交際中。

公演日程

• - 大阪公演: 2015年7月15日 - 20日
• - 仙台公演: 2015年7月22日 - 23日
• - 盛岡公演: 2015年7月25日 - 26日
• - 札幌公演: 2015年7月30日 - 8月2日
• - 名古屋公演: 2015年8月5日 - 9日
• - 新潟公演: 2015年8月13日 - 16日
• - 福岡公演: 2015年8月19日 - 23日
• - 東京公演: 2015年8月26日 - 9月6日

このように、「悪童」はTEAM NACSの新しい挑戦と共に、仲間との絆を描いた心温まる物語となっています。

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