悪魔の花嫁

悪魔の花嫁

『悪魔の花嫁』（デイモスのはなよめ）は、原作を池田悦子、作画をあしべゆうほが担当した日本のホラー・ファンタジー漫画です。この作品は、1975年に秋田書店の『月刊プリンセス』で連載が始まり、長期にわたり多くの読者に愛されました。

連載の経緯

連載は1975年の創刊号から始まりましたが、物語は途中で決着がつくことなく、1990年10月号で「第2部」が終了しました。しかし、その後、2007年に「最終章」として再び連載が始まりました。連載形式は、基本的に一話完結の短編形式でしたが、「最終章」では各号での掲載ページが少なく、1つのエピソードが数号にわたって描かれるようになりました。これに伴い休載もありましたが、連載は続きました。

あしべゆうほは別作品『クリスタル☆ドラゴン』の連載が再開されると、その影響を受けて『ミステリーボニータ』の2014年5月号に掲載されたのを最後に「悪魔の花嫁」は一時休載に入りました。編集部は、この作品が完結した後に再開されることを告知しており、作品の完結を待つ多くのファンの期待が寄せられています。

作品の人気と発行部数

この作品の単行本は、秋田書店のプリンセスコミックスから全17巻が販売され、愛蔵版や文庫版もあるなど、多くの形で楽しむことができます。2000年6月までの発行部数は1100万部に達し、その人気は衰えることがありません。また、2014年までに『悪魔の花嫁 -最終章-』もボニータコミックスから刊行されています。

あらすじ

物語の舞台は遥か昔、デイモスは妹のヴィーナスを深く愛していましたが、その愛がゆえにゼウスによって天界から追放され、悪魔となってしまいました。一方、ヴィーナスも罰として生きながら朽ちていく運命にありました。デイモスは妹を救うため、その転生した姿である美奈子の身体を手に入れる必要がありました。彼は美奈子を誘惑する計画を立てるものの、次第に彼女に惹かれていくようになります。

物語はゲストキャラクターが各短編の主人公となり、その中でデイモスと美奈子が関与していくオムニバス形式で進行します。大半の話は、美奈子が事件に巻き込まれ、デイモスに救われたり、あるいは彼女に興味を持つ他の男性がデイモスの誘惑によって破滅を迎える様子が描かれています。

主要キャラクター

• - 伊布 美奈子: 声優は伊藤かずえや荘真由美。現代の高校生として登場しながら、実はヴィーナスの生まれ変わりで、デイモスとの関わりが物語に深く関与します。
• - デイモス: 声優は塩沢兼人や野沢那智。彼は妹を救うために美奈子を誘惑しますが、次第に彼女に心を奪われていきます。
• - ヴィーナス: 声優は藤田淑子（OVA版のみ）。デイモスの双子の妹で、罰として朽ちていく運命にあり、デイモスの気持ちを理解しながら嫉妬心に苛まれます。

メディア展開

1983年にはイメージアルバムがLP形式でリリースされ、その後2005年にCD化もされました。さらに、1988年にはOVAが『悪魔の花嫁 蘭の組曲』としてリリースされています。

このように、『悪魔の花嫁』は多くのメディアで展開され、今日に至るまで多くのファンに支持され続けている作品です。

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