惑星破壊プロトンミサイル

惑星破壊プロトンミサイル：惑星を消し去る究極兵器

『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場する惑星破壊プロトンミサイルは、その名の通り惑星を破壊する兵器として描かれています。劇中では「惑星破壊ミサイル」や「プロトンミサイル」とも呼ばれ、全長約600メートルという巨大なミサイルは、惑星の原子構造を破壊し核融合反応を引き起こすことで惑星を崩壊させます。その破壊力は惑星の質量に比例し、崩壊時に発生する強烈なガンマ線は周辺の敵艦隊をも壊滅させるほどの威力です。

このミサイルの防御力は極めて高く、通常の兵器では破壊が困難です。灼熱の太陽にすら耐える耐熱性も備えており、その脅威は計り知れません。ガルマン・ガミラス帝国が保有する黒色のミサイルに加え、ボラー連邦も赤色の同種ミサイルを保有しており、両陣営による宇宙規模の破壊力の競争がうかがえます。興味深いことに、太陽制御作戦では、このミサイルを逆用したプラズマ制御装置も登場します。

劇中での活躍と衝撃的な出来事

第1話で初登場した惑星破壊プロトンミサイルは、その圧倒的な破壊力で物語の重要な鍵を握ります。東部方面軍のダゴンがバース星戦艦隊に使用したミサイルが流れ弾となり、太陽系に侵入、水星上空で太陽観光船を破壊した後、太陽に命中。この事件が太陽の核融合反応の異常増進を引き起こし、物語全体に大きな影響を与えます。その後も、バーナード星基地やグスタフ率いる北部方面艦隊など、様々な場面でこのミサイルは使用され、その破壊力は視聴者に強烈な印象を与えました。ボラー連邦の惑星破壊ミサイルも第17話で登場し、ガルマン・ガミラス本星を強襲するワープミサイルの一部として描かれています。また、シャルバート星の王家の谷に封印された超兵器群の中にプロトンミサイルが存在したという設定も興味深い点です。

惑星破壊ミサイルを搭載する艦艇

惑星破壊ミサイル艦

全長336メートルという巨大な「惑星破壊ミサイル艦」は、艦底部に惑星破壊プロトンミサイルを吊り下げる独特な構造が特徴です。ミサイル発射時には接合部を切り離し、ミサイルを発射します。他の兵装は前甲板の三連装砲塔2基のみと、攻撃手段はミサイルに特化しているようです。艦体色は濃緑を基調とし、オレンジや水色などのアクセントカラーが用いられています。第1話ではダゴン将軍指揮下のガルマン・ガミラス帝国が、この艦からプロトンミサイルを発射し、バース星艦隊を壊滅させました。しかし、この第1話以降、ミサイル艦自体は劇中から姿を消してしまいます。

グスタフ艦

北部方面艦隊司令官グスタフの座乗艦であるグスタフ艦は、艦体下部に惑星破壊ミサイル1発を装着可能です。ガミラス系雷撃機の魚雷装着方法と同様、胴体下部に抱え込むように取り付けられ、発射後は胴体が空洞になります。艦体は直線と平面で構成され、左右両舷後端に巨大なエンジンブロックを備え、塔状の艦橋を持たない独特なデザインが特徴です。第21話から第22話に登場し、デスラー総統の命令で惑星ファンタムを爆破しました。その後、ハーキンス率いるボラー連邦前衛艦隊との戦闘で、敵艦に体当たりして撃沈しています。

工作母艦

詳細な描写は少ないものの、惑星破壊プロトンミサイル関連の作戦に関わっていた可能性のある艦艇です。

関連兵器

ワープミサイル

ボラー連邦のミサイルで、通常ミサイルの中に惑星破壊ミサイルが混在しているという設定です。

マイクロブラックホール爆弾

ゲーム『宇宙戦艦ヤマト 英雄の軌跡』に登場する超大型ミサイル状の惑星破壊兵器で、マイクロブラックホールを惑星破壊に転用した兵器とされています。

惑星破壊プロトンミサイルは、その圧倒的な破壊力と劇的な登場シーンによって、『宇宙戦艦ヤマトIII』において重要な役割を果たした兵器と言えるでしょう。その存在感は、シリーズ全体に大きなインパクトを与え、視聴者の記憶に強く刻まれていることでしょう。

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