想い出にかわる君 〜Memories Off〜

想い出にかわる君 〜Memories Off〜

『想い出にかわる君 〜Memories Off〜』は、2002年にKIDから発売された恋愛アドベンチャーゲームです。「想君」「想オフ」という略称で親しまれ、後にサクセスからもSuperLite2000シリーズ版が発売されました。

概要

本作は、「Memories Offシリーズ」の3作目にあたり、「かけがえのない想い…そして、また」という副題がついています。舞台は前作から1年後の夏、シリーズ初登場となる千羽谷。物語は千羽谷大学ではなく、喫茶店「cubic cafe」を中心に展開されます。

主人公・加賀正午を中心に、個性豊かなヒロインたちとのショートストーリーが繰り広げられ、恋愛だけでなく様々な人間模様が描かれます。ヒロインたちは、黒須カナタを別格として、2人ずつ対になるような構成が特徴です。

本作では、以下のような新要素が導入されました。

シリーズタイトル『Memories Off』がサブタイトル扱いになった点
True Story（音緒・カナタ編シナリオ）に進むための攻略制御仕様の導入
男性キャラクターの充実
主要登場人物が高校生から大学生になった点

これらの試みは、必ずしもすべてのユーザーに歓迎されたわけではありません。しかし、製作側は固定ファンの成長に合わせて対象年齢を引き上げる意図がありました。次回作『Memories Off 〜それから〜』では、再び高校を舞台とした物語に戻っています。

PSP移植版では、本編に加えて登場人物たちのその後を描いたAfter Storyも収録されています。このAfter Storyは、カナタエンドから続いています。

ストーリー

平凡な大学生・加賀正午は、個性的な人々に囲まれながら平和な日々を送っていました。しかし、そんな日常の中に、かつての恋人・黒須カナタが突然現れます。動揺する正午、過去を語ろうとしないカナタ。時を同じくして、正午の周りには、フードジャーナリストを目指す少女、足が不自由ながらも明るい女の子、底抜けに明るい芸術女子大生、ミステリアスな黒服の女性、当たり屋のようなフリーター少女、天然系の放浪少女など、個性的な女の子たちが次々と現れて……。

登場人物

加賀 正午（かが しょうご）
声：下野紘
本作の主人公。千羽谷大学に通う大学生で、以前はカナタと交際していました。9月14日生まれ。
黒須 カナタ（くろす かなた）
声：福井裕佳梨→村田あゆみ（OVA以降）
正午の元恋人。転校により破局しましたが、現在は正午の前に現れ、仕事については語ろうとしません。10月28日生まれ。
荷嶋 音緒（かしま ねお）
声：清水愛
千羽谷第一高校2年生。フードジャーナリスト志望で、妹のために新しいデザートを探しています。4月3日生まれ。
荷嶋 深歩（かしま みふ）
声：白鳥由里
音緒の妹。千羽谷第一高校1年生。足が不自由で車椅子に乗っていますが、明るく前向きな性格です。花が大好き。5月19日生まれ。
鳴海 沙子（なるみ いさこ）
声：川澄綾子
千羽谷大学法学部1年生。格闘技の心得があり、クールな雰囲気を持っています。過去に作中の人物との因縁があります。10月24日生まれ。
北原 那由多（きたはら なゆた）
声：高橋美佳子
千羽谷大学芸術学部1年生。明るい性格で、沙子とは対照的。自宅のガレージをアトリエに改造しています。3月15日生まれ。
児玉 響（こだま ひびき）
声：浅野真澄
感情が表に出やすい性格のフリーター。欲しいものは強引に手に入れようとします。8月13日生まれ。
百瀬 環（ももせ たまき）
声：沢城みゆき
私立仁成高校2年生。おとなしい性格で、トビーの露店を手伝っています。2月5日生まれ。
シン（稲穂 信、いなほ しん）
声：間島淳司
前作から髪を伸ばし、一風変わった芸風で登場。「ナマステー」が口癖。テンチョーに助けられたことがあり、頭が上がりません。1月4日生まれ。
テンチョー（田中 一太郎、たなか いちたろう）
声：岩田光央
cubic cafeの店長。花屋の実家を継がずにカフェを立ち上げました。毒舌家で、料理に強いこだわりを持っています。9月8日生まれ。31歳。

この他にも、マグロー、トビー、湊都子、山下2.5号、今坂唯笑、霧島小夜美、白河静流といった個性的なキャラクターが登場します。

スタッフ

シナリオ：緑犬ふう
キャラクターデザイン：松尾ゆきひろ、輿水隆之
* 音楽：阿保剛、林克洋

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