愛がほしいよ

辻詩音 5thシングル「愛がほしいよ」

シンガーソングライターとして活動する辻詩音の通算5枚目となるシングル「愛がほしいよ」（あいがほしいよ）は、2011年3月9日にDefSTAR RECORDSから世に送り出されました。この作品は、彼女にとって1stアルバム『Catch!』の発売から約10ヶ月ぶり、そしてシングルとしては前作「ほしいもの」以来およそ1年3ヶ月半ぶりとなるリリースであり、その間のアーティストとしての変化や深まりが込められていると言えるでしょう。

表題曲「愛がほしいよ」

シングルのタイトルを冠する表題曲「愛がほしいよ」は、当時放送されていたテレビアニメ『ソウルイーター リピートショー』のオープニングテーマとして起用されました。これは、辻詩音の楽曲がテレビアニメの主題歌となる通算3度目の機会となりました。

この楽曲が誕生した背景について、辻詩音自身は興味深いエピソードを明かしています。1stアルバム『Catch!』を完成させた後、「自分は何のために歌っているのだろうか」という根源的な問いが彼女の中に芽生えたと言います。その問いに対する内省や探求の過程で生まれ、形になったのがこの「愛がほしいよ」なのです。アーティストが自身の表現活動の意味を深く見つめ直した時期に生まれた楽曲であり、その内面的な葛藤や決意が反映された一曲と考えられます。楽曲の制作は、作詞・作曲を辻詩音本人が担当し、編曲はmwが手掛けています。収録時間は3分55秒です。

カップリング曲とその他の収録内容

本作には表題曲に加え、多様な楽曲が収録されています。全ての収録曲の作詞・作曲は、表題曲と同様に辻詩音自身が行っています。

名前もしらない君に (4分10秒)
編曲は楊慶豪が担当しました。この楽曲は、辻詩音が初めてタイを訪れた際に得たインスピレーションをもとに制作されたものです。異文化との触れ合いや、見知らぬ土地での経験から生まれた感情や情景が歌詞やメロディーに込められていると推測されます。

レインソング -Pianission- (6分3秒)
こちらも編曲は楊慶豪が手掛けています。この楽曲は、彼女の1stアルバム『Catch!』に収録されていた同名曲のアレンジバージョンです。「-Pianission-」という副題からも分かるように、ピアノをフィーチャーした、より繊細で情感豊かな響きを持つアレンジが施されていると考えられます。オリジナルバージョンとは異なる新たな魅力が引き出されています。

愛がほしいよ -SOUL EATER TV SIZE ver.- (1分29秒)
表題曲「愛がほしいよ」の、テレビアニメ『ソウルイーター リピートショー』の実際の放送で使用されたオープニング映像に合わせたショートバージョンです。アニメの世界観と合わせて聴くことを想定した尺となっています。

愛がほしいよ -instrumental-
表題曲「愛がほしいよ」の、ボーカルパートを含まないインストゥルメンタルバージョンです。楽曲のメロディーラインや編曲、サウンドプロダクションを純粋に楽しむことができます。

初回生産盤特典

「愛がほしいよ」の初回生産盤には、ファンにとって嬉しい特典が用意されていました。テレビアニメ『ソウルイーター リピートショー』のために特別に描き下ろされたオリジナルデザインのワイドキャップステッカーが付属しました。これは、アニメのファンだけでなく、コレクターアイテムとしても魅力的な特典と言えるでしょう。

まとめ

シングル「愛がほしいよ」は、1stアルバム発表後の辻詩音のキャリアにおいて、アーティストとしての深い自己探求を経て生まれた重要な作品です。人気アニメの主題歌として広く知られる一方で、カップリング曲では異国での体験や過去曲の再構築といった多様な音楽的側面を見せており、シンガーソングライターとしての彼女の探求心と表現の幅広さが感じられる一枚と言えるでしょう。このシングルは、彼女のその後の音楽活動につながる内面的な変化を映し出した、意義深い作品として位置づけられます。

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