愛なんて (GOING UNDER GROUNDの曲)

GOING UNDER GROUND「愛なんて」

GOING UNDER GROUNDが2011年11月2日にリリースしたシングル「愛なんて」は、バンドにとって大きなターニングポイントとなった作品です。

概要

通算25枚目となるこのシングルは、メジャー22枚目にあたります。表題曲「愛なんて」は、映画監督・石井裕也氏から映画『ハラがコレなんで』の主題歌制作を依頼されたことがきっかけで生まれました。これは、GOING UNDER GROUNDにとって初めての映画主題歌書き下ろしであり、新たな挑戦でした。

キーボードの伊藤洋一氏脱退後、アルバム『稲川くん』の制作を通して、ボーカルの松本素生氏は「自分が歌いたい歌」を追求したいという思いを抱いていました。当初、タイアップありきのオファーに消極的だった松本氏ですが、石井監督との直接会談を経て、その熱意に心を動かされ、前向きにオファーを受けることを決意します。

制作の裏側

石井監督は、映画のラストシーンに流れる曲の書き下ろしを希望しており、松本氏は実際にラッシュプリント（未編集映像）を鑑賞。石井監督から「この場面で終わって、このタイミングでキャストの仲里依紗さんと中村蒼さんが出てくるから、このタイミングで曲が入るんです」という具体的なビジョンが提示されました。この詳細な指示が、ボーカルとピアノのみで静かに入るという印象的な歌い出しのアイデアに繋がったと松本氏は語っています。

収録曲について

1. 愛なんて
作詞・作曲: 松本素生
映画『ハラがコレなんで』の主題歌。当初はリリース予定が未定でしたが、映画との相乗効果で大きな話題となりました。
MVは石井裕也監督が手掛け、映画と同じロケ地で撮影されています。

2. Madonna
作詞・作曲: 河野丈洋
収録曲全体のバランスを考慮し、「軽めのものを入れたい」という意図で収録された楽曲です。

3. 東京 2011
作詞・作曲: 松本素生
2005年のアルバム『h.o.p.s.』に収録されていた楽曲のセルフカバー。松本氏は、本作を単なる「映画のシングル」にしたくないという思いから、カップリングの選曲に自由度を求めました。過去にシングルリリースしなかったことを後悔していたこの曲を、4人編成で改めて演奏したいという意図が込められています。

4. 愛なんて Electric ver.
作詞・作曲: 松本素生

購入特典

タワーレコードでの購入特典として、レコーディングのドキュメント映像と「愛なんて」の弾き語り音源が収録されたDVDが制作されました。

収録アルバム

愛なんて
Roots & Routes

参加ミュージシャン

* HARCO – ピアノ（「愛なんて」）

「愛なんて」は、GOING UNDER GROUNDにとって新たな挑戦であり、その音楽性の幅を広げるきっかけとなった重要な作品と言えるでしょう。映画とのコラボレーションを通じて、より多くのリスナーに彼らの音楽が届くこととなりました。

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