Roots & Routes

GOING UNDER GROUND 『Roots＆Routes』

『Roots＆Routes』は、GOING UNDER GROUNDが2012年11月14日にポニーキャニオンからリリースしたメジャー9枚目、通算12枚目のアルバムです。

制作の背景

当初は2012年初頭に完成し、春頃の発売を予定していましたが、メンバーの意向により大幅な作り直しが行われました。これは、「いま自分たちが本当にやりたいことはこれなのか？」という根本的な問い直しから生まれた決断でした。

結果として、収録予定だった楽曲の3分の2が入れ替えられ、新たなコンセプトのもとで制作が再開されました。アルバムタイトルの『Roots＆Routes』は、ドラムスの河野丈洋の発案で、バンドのルーツと未来への道のりへの思いが込められています。

河野が手掛けた楽曲の割合が過去最高になった背景には、出来上がった曲を選りすぐった結果であるというエピソードも残っています。

リリースツアー

アルバムのリリースに先駆けて行われたツアー「GOING UNDER GROUND TOUR 2012『WHEEL of FORTUNE』」では、メンバーセレクトによるライブや、インディーズ時代からの楽曲を年代ごとに演奏するフィーチャリングライブなど、趣向を凝らした内容が展開されました。ツアー最終日には、本作の収録曲が全曲披露されました。

また、ライブ会場では「Roots」「スパイス」「my small town」のデモCD-Rが来場者特典として配布されましたが、アルバムに収録されたのは「Roots」のみでした。

アルバム発売後には、改めて「GOING UNDER GROUND TOUR 2013『Roots＆Routes』」と題した全国ツアーが開催され、地元桶川市での公演を含む全23公演が行われました。

アートワーク

ジャケットイラストは、イラストレーターの安西水丸が手がけています。

評価

本作は、メンバー自身も会心の出来と語る一方で、ファンや音楽関係者からは賛否両論の声が上がりました。GOING UNDER GROUNDらしさを評価する声もあれば、迷走しているのではないかという意見もありました。

収録曲

1. 1978
2. シナリオライター
3. Breakthrough
4. Roots
5. 1998～土曜日の夜と日曜日の朝～
6. ナカザのディスコ★
7. 刹那
8. 稲川くん
9. コーンフレークダイアリー
10. １＋１
11. 愛なんて
12. なんにもいらない
13. 9th Route
14. Shining

楽曲解説

Breakthrough: テレビ東京系アニメ『FAIRY TAIL|FAIRY_TAIL』のオープニングテーマとして使用されました。
1998～土曜日の夜と日曜日の朝～: 歌詞には、松本が当時通っていたクラブイベントで聴いていたバンドやミュージシャンの名前が多数登場します。
ナカザのディスコ★: RAM RIDERが編曲を手掛けており、リリースツアーでは専用のペンライトが販売されました。
稲川くん: 栗コーダーカルテットのメンバーがリコーダーで参加しています。この曲は松本の小学校時代の同級生がモチーフになっています。
愛なんて: 22ndシングル。映画『ハラがコレなんで』の主題歌です。
9th Route: 松本と河野のツインボーカル曲です。
Shining: JR東海「トーキョーブックマーク」のCMソングとして使用されました。

参加ミュージシャン

ヒダカトオル – プロデュース
HARCO – ピアノ、シンセサイザー
大久保敬 – キーボード
川口義之、関島岳郎（栗コーダーカルテット） – リコーダー
RAM RIDER – 編曲

『Roots＆Routes』は、GOING UNDER GROUNDの音楽的な探求心と、バンドとしての成長が感じられる作品です。

もう一度検索