愛のめぐりあい

愛のめぐりあい

『愛のめぐりあい』（イタリア語: Al di là delle nuvole; 英語: Beyond the Clouds）は、1995年に公開されたフランス・イタリア・ドイツの合作映画であり、著名な監督ミケランジェロ・アントニオーニの最後の長編作品として知られています。

概略

アントニオーニは1985年に脳卒中を患い、以降は半身麻痺と言語障害に苦しんでいました。しかし、1995年に彼は共同監督としてヴィム・ヴェンダースを名指しし、自らの短編小説をもとにしたオムニバス映画として『愛のめぐりあい』を製作しました。この作品により、彼は13年ぶりに映画監督として復帰を果たします。

本作は第52回ヴェネツィア国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞し、同年にはアカデミー賞において名誉賞も受けることとなりました。映画は、イタリアとフランスの4つの地域を舞台に、さまざまな形の愛をテーマにした物語を描いています。具体的には、フェラーラ、ポルトフィーノ、パリ、エクス・アン・プロヴァンスといった場所が舞台となっています。

日本での公開は1996年の8月24日で、映画の上映時間は110分です。

スタッフ

この映画の脚本は、アントニオーニの短編小説集『あのテヴェレ河のボーリング』を基に、アントニオーニ自身、ヴィム・ヴェンダース、そしてトニーノ・グエッラの協力によって作成されました。音楽はルチオ・ダラやローラン・プチガン、さらにはヴァン・モリソン、U2、ブライアン・イーノなどが担当しています。また、エグゼクティヴ・コンサルタントにはエンリカ・アントニオーニが名を連ねています。

撮影はロビー・ミューラーが行い、編集はペーター・ブルジコッダが担当しました。製作はフィリップ・カルカッソンヌが手がけました。

キャスト

映画は多彩なキャスト陣によって支えられています。第1話にはキム・ロッシ＝スチュアートとイネス・サストルが出演し、第2話はソフィー・マルソーが登場します。また、第3話にはファニー・アルダン、キアラ・カッゼリ、ピーター・ウェラー、ジャン・レノが出演し、最後の第4話ではイレーヌ・ジャコブとヴァンサン・ペレーズが重要な役割を果たします。さらに、特別出演としてマルチェロ・マストロヤンニとジャンヌ・モローが幕間に登場します。

まとめ

『愛のめぐりあい』は、アントニオーニの芸術的な表現が集約された作品であり、愛についての洞察を深めるための貴重な映画です。様々な愛の形を描くことにより、鑑賞者に深い感動を与える作品となっています。

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