愛知県勤労会館

愛知県勤労会館

愛知県勤労会館、通称つるまいプラザは、名古屋市昭和区鶴舞に位置する勤労福祉の拠点でした。1970年に設立され、大小2つのホールや8室の会議室を備え、多様な目的に利用されていました。特に大ホールである鶴舞ホールは、コンサートや発表会などで広く知られ、多くのイベントが開催されました。

設施設概要

この施設は、職業に関する相談や情報提供を行う職業サービスセンター、労働に関する図書資料を集めた労働図書資料室を設けており、地域の労働者にとって重要な役割を果たしていました。館内の施設の稼働率は2008年時点で88.4%となっており、その需要の高さが窺えます。

老朽化と閉館

2010年には閉館が決まっていましたが、これは地域の文化や経済の中心的な役割を果たしていた愛知県勤労会館への強い反対の声を引き起こしました。2008年には名古屋市が建物を譲り受け、存続する方向で検討が進められました。この決定は、同規模の愛知厚生年金会館の閉館とも関連し、地域活動の中断を懸念する市民の意向が強く反映されたものでした。

愛知県が代替施設「愛知県産業労働センター」を2009年に設立した後も、県と市間での施設譲渡に向けた交渉は難航し、最終的には2010年の3月31日に閉館することとなりました。

廃止の決定

その後も愛知県による施設譲渡が企画され続けましたが、2010年11月の市議会で市長が財政的な理由から受け入れを断念したことで、廃止が確定しました。2013年にはこの施設が取り壊され、その跡地には新たな開発が計画されました。

新たな拠点「ステーションAi」

2019年9月、愛知県は勤労会館跡地にスタートアップ企業支援を目的とした「ステーションAi」の整備を発表しましたが、これは新型コロナウイルスの影響も受け、当初の計画より遅れて2024年10月の開業が見込まれています。これにより、地域の雇用創出や経済発展に寄与することが期待されています。

その他の勤労福祉施設

愛知県内には、この他にも多くの勤労福祉施設があります。例えば尾西勤労青少年福祉センターや一宮勤労福祉会館などがありますが、多くの施設が閉館し、名前を変えた事例も見受けられます。

周辺施設

愛知県勤労会館は鶴舞公園、名古屋市公会堂、名古屋市鶴舞中央図書館といった周辺施設とも近接しており、地域住民にとって利便性が高い場所でした。これらの施設が相まって、地域コミュニティの交流や文化活動の場として機能していました。

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