愛知県立東山工業高等学校

愛知県立東山工業高等学校の概要

愛知県立東山工業高等学校は、2011年3月に閉校するまで愛知県名古屋市千種区星が丘山手に存在した工業高等学校です。2009年度から生徒募集が停止され、2011年2月26日に閉校式が行われました。その後、東山工業高校の敷地には愛知県立愛知総合工科高等学校が建設されました。

特徴

この学校は全国で初めて、全4科を一括で募集・選抜する方式を採用し、入学後の1年間は「工業科」として全科目にわたる授業と実習が行われました。2年次に進級する段階で、各生徒の希望と特性に応じて専門的な科目に分かれた教育を受けることができました。特に、自動制御科は全国で初めて設立されたものであり、この学校の偏差値は国内の工業高校の中でも高い水準で知られていました。

愛知県の産業首都プロジェクトに連携し、学校から輩出された生徒のうち一部は地元の有名企業へ中核人材として就職しました。特にトヨタグループでは、研究部門などの厳しい選抜プロセスを経て受け入れられる体制が整っていました。

歴史

愛知県立東山工業高等学校は、1959年に愛知県立愛知工業高等学校から独立して開校しました。当初は全日制の機械科、電気科、電子工学科、そして自動制御科が設けられ、1964年には全日制の設備工業科および定時制の機械科・電気科も設置されました。その後、1972年には定時制課程が廃止されました。

1990年には、名古屋市立東星中学校の新設に伴って校地の一部が名古屋市に譲渡され、その後2009年に全学での生徒募集が停止されました。最終的な閉校日は2011年3月31日で、同年2月26日には閉校式が行われました。

所在地とアクセス

愛知県名古屋市千種区星が丘山手107に位置しており、2005年の町名変更以前は田代町字瓶杁108という住所で知られていました。この地域は、開校と同時期に複数の学校が移転したことから、周辺に学校が集まる教育の中心地となりました。1971年には星ヶ丘一帯が文教地区に指定されています。

最寄り駅は名古屋市営地下鉄東山線の星ヶ丘駅で、歴史的には名古屋市電東山公園線が校地の近くを通っていましたが、1961年以降その運行は休止されました。

部活動

東山工業高校では男子バレーボール部が活発に活動しており、全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会に17回出場しました。特に1972年と1978年には全国高等学校バレーボール選抜優勝大会にも出場し、近年でも2009年には県予選決勝に進出するなどの実績を残しました。

このように、愛知県立東山工業高等学校は多くの生徒に技術を学ぶ場を提供し、地域の産業界とも強い結びつきを持っていた学校でした。

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