感震計

感震計とは

感震計は、地震による揺れ、特に加速度を検知し、その揺れが設定された一定値を超えた場合に警報を発したり、様々な装置を制御する信号を送る防災装置の一種です。この装置は、地震発生時の二次災害を防ぐために非常に重要な役割を果たします。

感震計の主な機能

地震加速度の検出: 感震計は、地震の揺れの強さを加速度として計測します。この加速度の値は、地震の規模や震源からの距離によって異なります。
警報の発令: 検出した加速度が予め設定された値（例えば5ガル、または気象庁震度階級で震度5弱相当など、機種によって異なる）を超えると、警報を発して周囲に地震の発生を知らせます。この警報は、音声や光など様々な形式で提供されます。
制御信号の出力: 警報を発すると同時に、あらかじめ設定された制御信号を出力することができます。この信号を利用して、様々な機器を自動的に停止させたり、遮断したりすることができます。
停電時の動作継続: 多くの感震計は、停電が発生した場合でも、内蔵のバッテリーによって一定時間（例えば8秒程度）は監視を継続する機能を備えています。これにより、地震発生直後の停電時でも確実に動作し、安全を確保できます。
地震波の記録: 一部の感震計には、検出した地震波をICメモリに記録する機能が搭載されています。この記録されたデータは、地震後の分析や対策に役立てることができます。
方向別の検知: 水平方向と垂直方向、それぞれの揺れを検知する専用の感震計も存在します。これにより、より正確な地震情報を把握し、適切な対応を行うことができます。

感震計の応用例

感震計は、その機能から様々な場所で活用されています。以下にその主な応用例を挙げます。

工場設備: 工場内では、感震計を設置することで、地震発生時に燃料供給を自動的に遮断することができます。これにより、火災などの二次災害を防ぎ、工場の安全性を高めることができます。
住宅やオフィス: ブレーカーと連動させることで、地震発生時に建物内の電源供給を自動的に遮断することができます。これにより、電気製品のショートなどによる火災を防ぐことができます。

主な製造メーカー

現在、日本国内で感震計を製造している主なメーカーとしては、以下の企業が挙げられます。

カナエ
アズビル
ネオ・コーポレーション

関連情報

地震計: 感震計と似た装置として地震計があります。地震計は、地震の揺れをより詳細に計測し、地震の規模や震源を特定するために使用されます。

外部リンク

感震計 カナエ
インテリジェント地震センサSES70 アズビル
* 感震装置CRS ネオ・コーポレーション

感震計は、地震発生時の安全確保において非常に重要な役割を果たす装置です。適切な場所に設置し、定期的なメンテナンスを行うことで、その機能を最大限に活用することができます。

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