慶北線

慶北線：韓国慶尚北道を走る歴史の軌跡

慶北線は、韓国の慶尚北道金泉市と栄州市を結ぶ韓国鉄道公社（KORAIL）の鉄道路線です。全長約115kmの単線路線で、電化はされていません。かつては26駅が存在していましたが、旅客需要の減少により、現在では12駅にまで減少しています。

この路線の歴史は古く、日本の統治時代である1911年に、慶尚北道の竜宮郡で建設が始まりました。1924年10月1日、金泉～尚州間が朝鮮鉄道株式会社線として最初に開業しました。その後、1931年10月15日には、醴泉～慶北安東間が開通、金泉～慶北安東間の全線開通を迎えました。

1940年3月1日には国有化されましたが、太平洋戦争末期である1944年10月1日には、戦時中の資材不足から店村～慶北安東間が休止されました。戦後、1966年1月27日に店村～醴泉間は再開しましたが、同年10月11日には、終点が安東から栄州に変更され、醴泉～安東間は廃止となりました。

その後も路線改良は続けられ、2014年9月には魚登～醴泉間で線路移設工事が行われ、2016年4月28日に工事が完了しました。これにより、路線距離が115.2kmから115.0kmに変更されました。

近年では、旅客需要の減少により、多くの駅が廃駅となっています。2001年には山陽駅、栗峴駅、佳洞駅、高坪駅、眉山駅、普門駅、美龍駅、盤邱駅など多くの駅が廃止されました。また、それ以前にも複数の駅が廃止されており、路線の歴史とともに、地域の変遷も反映しています。

しかし、慶北線は現在でも運行を続けており、地域住民の生活を支えています。また、2024年には中部内陸線との接続が予定されており、金泉駅から京畿道利川市の夫鉢駅まで直通運転される予定です。この延伸により、慶北線は新たな役割を担うことが期待されています。

慶北線の歴史は、日本の統治時代から始まり、戦争、そして現代社会の変化を反映したものです。多くの廃駅は、時代の流れとともに変化する地域社会の姿を表しています。一方、中部内陸線との接続による延伸計画は、この路線の未来への希望を示していると言えるでしょう。慶北線の未来は、地域住民の生活と、観光資源としての可能性に大きく依存すると言えるでしょう。今後の動向に注目が集まります。

駅一覧

正確な駅数は情報に差異がありますが、現在運行されている駅は12駅です。（起終点駅、信号場・信号所・仮乗降場を含む）

廃駅一覧

(旧)高坪駅、虎鳴駅、慶北豊山駅、鳴洞駅、安東駅、南山駅、牙川駅、道岩駅、杜院駅、楊亭駅、山陽駅、松岩駅、栗峴駅、佳洞駅、東醴泉駅、高坪駅、眉山駅、普門駅、獐山駅、美龍駅、盤邱駅など多くの駅が、戦時中の休止や路線変更などにより廃駅となっています。

路線データ

路線距離：約115.0km
軌間：1435mm（標準軌）
駅数：12駅
複線区間：なし（全線単線）
* 電化区間：なし

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