憲法制定議会議員委員会

憲法制定議会議員委員会（コムーチ）

憲法制定議会議員委員会（ロシア語：Комитет членов Учредительного собрания、略称：コムーチ）は、ロシア内戦中の1918年6月8日に、チェコ軍団がサマーラを占領した後に設立された反革命勢力による政府です。コムーチは、ボリシェヴィキによって解散させられた憲法制定議会の復活を目標とし、自らをロシアの最高権威と宣言しました。

設立と初期の活動

コムーチの初期メンバーは、解散させられた憲法制定議会の社会革命党員5名（V.K.ヴォルスキー、イヴァン・ブルシヴィット、プロコピイ・クリムシュキン、ボリス・フォルトゥナトフ、イヴァン・ネステロフ）でした。彼らは、自由の回復を基本方針とし、活動を開始しました。後に、N.シュメレフとV.アブラモフが加わり、さらにサマーラに到着した憲法制定議会の社会革命党員が加わったことで、組織は拡大しました。9月末には、会員数は96人に達しました。

行政機構と政策

コムーチの行政機構は、エフゲニー・ロゴフスキーが率いる局長議会でした。チェコ軍団の支援を受け権力を維持し、民主的自由の復権を掲げ、8時間労働制の導入、労働者や農民の集会容認、工場委員会や運輸組合の維持などを発表しました。しかし、実際には、ソビエト法令を廃止し、すべての工場、銀行、施設を元の所有者に戻す政策を採りました。また、個人企業、地方自治組織の復活も宣言しました。コムーチは、農民から土地や作物を奪った地主を支援する政策を優先し、その結果、農民の反発を招きました。

勢力拡大と衰退

干渉主義者や富農からの軍事的支援、赤軍の弱体化などの要因から、コムーチの勢力は、1918年6月から8月にかけて、サマーラ県、シンビルスク県、カザン県、ウファ県、サラトフ県の一部に拡大しました。しかし、コムーチの地主優遇政策が明らかになるにつれ、農民の反発は増大し、農民反乱も発生するようになりました。9月には、コムーチ軍は赤軍との戦闘で敗北するようになり、勢力は衰退しました。

ウファ国家会議と解散

1918年9月8日から23日にかけて、コムーチはシベリア共和国とともにウファで開かれた国家会議に参加しました。しかし、会議期間中にカザンとシンビルスクを失い、コムーチの立場は弱まりました。この会議の結果、短命な臨時全ロシア政府が設立されました。その後、11月にアレクサンドル・コルチャーク軍のクーデターによってコムーチの執政府と他の機構は解散させられました。

コムーチは、短期間の活動でしたが、ロシア内戦における反革命勢力の動きを象徴する存在の一つでした。その政策は、農民の不満を招き、最終的には解散へと至りました。

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