成元一真

日本の俳優、成元一真（なりもと かずま）は、1980年4月5日に福岡県飯塚市で生まれました。

俳優を志した成元氏は、俳優座演劇研究所の付属養成所で第23期生として専門的な訓練を積みました。この時期に培われた演技の技術と表現力は、その後の幅広い活動の基礎となっています。

俳優活動

舞台

養成所修了後、成元氏は数多くの舞台に出演し、経験を重ねます。2005年には劇団方南ぐみの公演や、Kido8による『戦火のモラトリアム』で主演を務めるなど、キャリア初期から重要な役どころを演じました。翌2006年のKido8公演『3days2nights1morning』でも再び主演を務め、舞台俳優としての存在感を示しました。劇団俳優座演劇研究所の公演をはじめ、劇団居酒屋ベースボール、ソラリネ。、Gripperプロデュース、feblabo produceといった多様なカンパニーやプロデュース作品に参加。2012年にはミュージカル『誠〜とびだせ新撰組〜』で新撰組副長・土方歳三役を演じるなど、時代劇から現代劇、ミュージカルまで、幅広いジャンルの舞台で活躍を続けています。タクラミダンの旗揚げ公演への参加など、精力的に舞台出演を続けています。

映像作品

テレビドラマにおいても、キャリアの早い段階から多くの作品に出演しています。2004年のTBS系特撮ドラマ『ウルトラマンネクサス』、2005年のNHKハイビジョン『Wo0』などに出演。2013年にはNHKの大河ドラマ『八重の桜』にも登場しました。2015年にはBSフジの開局15周年スペシャルドラマ『鈴木光司 リアルホラー「タクシー」』で久保田智彦役、同年にはフジテレビ系『医師たちの恋愛事情』や関西テレビ系『戦う!書店ガール』第4話で医師役を演じるなど、様々な役柄をこなしています。近年の出演作には、2017年の福島中央テレビ『絶景探偵。2』第1話（原田役）、2020年のエンタメ～テレ『心霊マスターテープ』全6話（ナリモト役）があり、ホラー・サスペンスジャンルでも印象を残しています。

映画分野でも積極的に活動しており、主演経験も豊富です。2002年の満生智治監督作品『Winding-Right』、2013年の菱川勢一監督による短編映画『すず』（フィレンツェ日本映画祭特別上映）でそれぞれ主演を務めました。その他、2003年の田口トモロヲ監督『アイデン&ティティ』、2013年の林弘樹監督『空飛ぶ金魚と世界のひみつ』、櫻井啓介監督『愛がSOS！古本屋、深夜の悲鳴!!』など、インディーズから商業作品まで幅広く参加しています。2014年には『そのベンチの色は』、『真夏の夢』（ゆうばり国際ファンタスティック映画祭上映）、2017年には林弘樹監督作『惑う〜After the Rain〜』に出演。また、2018年から2019年にかけて制作された寺内幸太郎監督による『境界カメラ』シリーズではナリモトD役として継続的に出演し、作品世界に深く貢献しています。

その他の表現活動

俳優活動に加え、成元氏はテレビ、広告、雑誌、CMなど多様なメディアで活躍しています。テレビ番組『iD』（ABN）、『チェックタイムイケメンSELECTION』（TOKYO MX）に出演。雑誌『理容と経営』などで紹介されました。近年は特にCMやWebCMへの出演が多く、サッポロビール、三菱UFJ銀行、Panasonic、楽天市場など、多数の企業広告でその顔を見ることができます。多様なキャラクターを演じ分け、映像広告での存在感を高めています。CORN HEADのミュージックビデオ「STAND UP」にも出演経験があります。

作家としての顔

成元氏は俳優としてだけでなく、表現者として異なる分野にも才能を発揮しています。2011年にはテレビ東京で放送された情報バラエティ番組『衝撃！100円めし大賞』において、企画構成を担当しました。これは俳優業とは異なる視点から番組制作に関わった貴重な実績です。

福岡県飯塚市から始まり、俳優座での学びを経て、舞台、テレビ、映画、さらには広告や作家活動と、その活動の幅を広げてきた成元一真氏。多様な役柄や役割を通じて、表現者としてのキャリアを着実に築き上げています。

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