成田市消防本部

成田市消防本部の概要と沿革

成田市消防本部（なりたししょうぼうほんぶ）は、千葉県成田市に位置する消防機関です。主に成田市と香取郡の神崎町全域を管轄しています。神崎町は、常備消防事務を成田市消防本部に委託しており、地域の安全を確保しています。

消防本部の所在地は成田市花崎町760で、成田市役所の合同庁舎内に設置されています。管内の面積は233.69km²で、消防職員の数は約250名です。また、消防活動を支えるために、消防署が4カ所、分署が4カ所設置されています。

主な消防機械

成田市消防本部は、様々な消防機械を保有し、迅速な対応ができる体制を整えています。以下が主な機械です（2019年4月1日現在）：

• - 普通消防ポンプ自動車：5台
• - 水槽付消防ポンプ自動車：9台
• - はしご付消防自動車：1台
• - 屈折はしご付消防自動車：1台
• - 化学消防自動車：2台
• - 航空機災害用化学消防自動車：1台
• - 救急自動車：9台
• - 指揮車：6台
• - 救助工作車：2台
• - 支援車：1台
• - 資機材搬送車：1台
• - 広報車：6台

沿革の歴史

成田市消防本部は1965年に設立され、同年の4月1日には消防本部と消防署が設置されました。設立初年度の10月には救急業務も開始され、以後順次設備の充実が図られました。1971年には三里塚分署が開設され、1973年には二つの新たな消防自動車が配備されました。

1988年には新庁舎が完成し、その後、1991年には分署のいくつかが消防署へと昇格し、体制が整いました。1994年には新東京国際空港（現・成田国際空港）内に消防署が開設され、救急業務が開始されました。この取り組みにより、救急車の到着時間が大幅に短縮されました。

2006年には周辺の町と合併し、消防事務を受託し、さらに4署体制が確立されました。2011年には他の市町と共同で消防指令事務協議会を設立し、2013年には通信指令業務の共同運用を開始しました。2019年に高度救助隊が発足し、より専門的な災害対応が可能となりました。

組織体制

成田市消防本部は、消防総務課、予防課、警防課、指揮指令課などから成る組織体制を有しています。また、各消防署には分署が設けられ、地域に密着した迅速な救助活動が展開されています。

不祥事と課題

一方で、消防本部内では不祥事も起こっています。2012年には、消防司令が法に違反して台湾人を不法に雇用したとして逮捕されました。また、2016年には19歳の消防士が酒気帯び運転で他者を傷害する事件を起こし、懲戒免職となりました。

2022年には、心肺停止状態の女性を運搬中に、自動体外式除細動器のバッテリーが切れていたために、緊急時に機能しなかった事例が発生しました。これらの問題は、消防本部全体での安全管理や人員の意識向上を求める声につながっています。

成田市消防本部は、地元住民の安全を守る重要な機関として、これからも地域の防災・救急活動に励んでいく必要があります。

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