我が心のマリア

浜田省吾シングル「我が心のマリア/恋は魔法さ」



1995年7月1日にリリースされた「我が心のマリア/恋は魔法さ」は、浜田省吾が26枚目のシングルとして発表した作品です。この楽曲は、浜田省吾 with THE R&S INSPIRATIONSという名義でリリースされており、チャリティー目的で制作された特別なシングルとなっています。阪神・淡路大震災が発生した当時、被災地の復興を後押しするために、収益の一部が寄付されることが決まったことから、アーティスト同士のコラボレーションが実現しました。

このシングルは、浜田省吾の所属する事務所「ロード&スカイ」に所属する様々なアーティストが参加しています。具体的には、町支寛二、スピッツ、Origa、区麗情、そして梁邦彦が関わりました。彼らは異なるレコード会社に属していたものの、収益を目的としない共同制作だったことから、レコード会社の枠を越えて協力し合う形になりました。発売元は浜田が所属するSony Recordsからとなっています。

「我が心のマリア」は全編英語で歌われる厳かなバラードで、ロシア出身のOrigaがリード・ボーカルを担当しており、その美しい歌声が曲の神聖さを一層引き立てています。一方、「恋は魔法さ」は神戸を舞台にした軽快なラブソングで、浜田省吾だけでなく、町支寛二草野マサムネもボーカルとして参加しています。両楽曲は、後に浜田によってセルフカバーも行われており、長年にわたり支持される楽曲となりました。

このシングルを通じて、浜田省吾は自身の個人レーベル「クリアウォーター」を立ち上げるきっかけともなりました。このレーベルからは、これ以降すべての作品がリリースされており、彼の音楽活動を支える重要な支持基盤となっています。また、本作は2005年にマキシシングルとして再発売されるなど、その人気は衰えていません。

販売実績としては、浜田のシングルの中でも3番目に高い売上を記録しており、17万枚を超える販売数を誇ります。トップ10には入らなかったものの、多くのファンに愛された楽曲であることは間違いありません。収録曲には「我が心のマリア」と「恋は魔法さ」があり、両作品とも浜田省吾の手による作詞・作曲で、編曲には梁邦彦が参加しています。特に「我が心のマリア」は1997年に高橋洋子がアルバム『Li-La』に収録したバージョンも人気を博しています。

総じて、「我が心のマリア/恋は魔法さ」は、浜田省吾の音楽キャリアの中で重要な位置を占める作品であり、アーティスト間のコラボレーションの新しい形を示すシングルとしても記憶され続けることでしょう。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。