ロード&スカイ

株式会社ロードアンドスカイは、東京都渋谷区に拠点を置く日本の芸能事務所であり、音楽制作者連盟にも加盟しています。通称「ロード&スカイ」または「ロード・アンド・スカイ」と表記され、英文社名は「ROAD AND SKY Co.,Ltd.」です。

設立の背景

1974年のプロデビュー以来、浜田省吾はホリプロに所属していましたが、音楽的な方向性やコンサートビジネスに対する考え方の違いから独立を模索し始めます。特に1982年、浜田が太陽光発電所での野外ライブを提案した際、政治的なイベントに消極的なホリプロ側との意見の相違が表面化。最終的に、浜田は当時の堀威夫社長に直接談判し、独立の許可を得ました。

事務所の設立と運営

事務所の代表取締役社長には、浜田のマネージャーであった高橋信彦が就任しました。高橋氏は、かつて愛奴というバンドでベーシストを務めていました。浜田自身は、所属音楽家として契約し、経営には一切関与しないという方針を採りました。この体制により、コンサート会場やバンドメンバーの選定を自由にできるようになりました。事務所を支えるため、1980年代には年間100本近いコンサートツアーを精力的に行いました。

所属アーティストの拡大

設立当初は浜田省吾の個人事務所のような状態でしたが、1990年代に入ると、後進の育成に着手。メジャーデビューにあたり、スピッツと契約しました。デビュー当初はヒットに恵まれませんでしたが、1995年に「ロビンソン」が爆発的なヒットとなり、以降、浜田省吾とスピッツが事務所の二枚看板として活躍しました（2001年からはスピッツのマネジメントは「Grass Hopper」として分社化）。

また、ラジオ番組での浜田の発言によれば、UNICORNもメジャーデビュー時に契約の打診があったそうです。同じ広島出身という縁もあり話が進められましたが、最終的には実現には至りませんでした。

1995年7月1日には、阪神・淡路大震災の復興支援チャリティーシングルとして、ロード&スカイ所属のアーティストが集まり、「我が心のマリア/恋は魔法さ」をリリースしました。

その後、尾崎豊（後に独立）、斉藤和義、三浦知良といったアーティストが所属し、中堅規模の芸能音楽事務所へと成長を遂げました。2001年4月には組織改編を行い、マネジメント事務所だけでなく、音楽出版社やファンクラブ運営会社など、事業分野ごとに分社化を行いました。2005年には、アニプレックスと共同で声優のマネジメント事務所「ボイスアンドハート」を設立しましたが、現在はマネジメント業務から撤退しています。

社名の由来

「ロード&スカイ」という社名は、浜田省吾が敬愛するアメリカのシンガーソングライター、ジャクソン・ブラウンの楽曲「Road and the sky」に由来します。「ロード」はコンサートツアー、「スカイ」はレコード制作をそれぞれ象徴しています。

現在の所属アーティスト

ロード&スカイには以下のアーティストが所属しています。

浜田省吾
町支寛二
中嶋ユキノ
Grass Hopper
スピッツ
ズーカラデル
Rumble Cats
斉藤和義
HATTRICK
三浦知良

関連会社

ロードアンドスカイは、以下の関連会社を擁しています。

株式会社ロードアンドスカイ・オーガニゼイション: 所属アーティストのグッズを販売するオンラインショップ「Road & Sky Group ON-LINE STORE」を運営。故Origaも生前所属していました。
株式会社グラスホッパー: スピッツが所属。
株式会社ジェマティカ・レコーズ: レコード会社。ロードアンドスカイからの移籍者もいます。
ボイスアンドハート

かつて所属していたアーティスト

過去には以下のアーティストが所属していました（ジェマティカ・レコーズ所属者はGRと表記）

尾崎豊
[梁邦彦]
[区麗情]
大森洋平
Leyona
OLD
[野宮真貴]
OLDE WORLDE (2015年5月現在は株式会社ビッグ・ナッシングに在籍)
Origa (ロードアンドスカイ・オーガニゼイション所属時に死去)
赤い公園 (ソニー・ミュージックアーティスツに移籍→2021年解散)


ロードアンドスカイは、日本の音楽業界において重要な役割を果たしている芸能事務所の一つと言えるでしょう。

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