戦国武将列伝 爆風童子ヒッサツマン

戦国武将列伝 爆風童子ヒッサツマン：時代劇とSFの融合

『戦国武将列伝 爆風童子ヒッサツマン』は、1990年にバンダイビジュアルより発売された全3巻のOVA作品です。タイムボカンシリーズを手がけたスタッフやキャストが多数参加しており、その影響はストーリー展開やキャラクター設定にも色濃く反映されています。そのため、同シリーズやタツノコプロ作品と混同されることも少なくありません。

ストーリー：タイムスリップと歴史改変の危機

21世紀からタイムマシン「タイムドンブリー」で誤って戦国時代へタイムスリップしてしまった平賀玄米と、彼の相棒であるナゴヤ兵衛。彼らは、歴史を無視して「御国鳥」を捕まえようとするアクダマ3姉妹の野望を阻止すべく、ヒッサツマンとなって戦いを繰り広げます。

主要キャラクター：個性豊かな面々

平賀玄米（ヒッサツマン）： 本作の主人公。穏やかな性格だが、鍛冶場の機械を用いてヒッサツマンに変身する。

ナゴヤ兵衛： 玄米の相棒。天守閣型のロボットで、感情表現豊かなシャチホコを頭部に装着している。キャタピラで移動するが、二足歩行も可能。アクダマ3姉妹との戦闘では、主に玉虫ロボなどのメカの操縦を担当する。

アクダマ3姉妹： 歴史改変を企む3姉妹。

ビージョ： 長女。金髪のロングヘアーに、赤と黒を基調とした衣装を身につけ、大胆な行動が目立つ。
ブージョ： 二女。薄紫色の髪を中華風のお団子ヘアにまとめ、橙色と白のくの一風の衣装を着ている。メカニックに長けている。
パージョ： 三女。ライトグリーンの髪に宝石の付いたヘアバンドをしており、ピンク色のワンピースを着ている。タイムマシンのサブパイロットとして活躍する。

3姉妹は、しばしば衣服を破損し、露出度の高い場面も見られる。また、彼女たちが飼っている豚のような顔をしたパンダ「パック」も重要な役割を果たしている。

さらに、富山敬氏演じるナレーション担当のレポーターも作品に独特の雰囲気を加えています。

戦国武将：歴史上の人物たちの活躍

本作には、史実の戦国武将たちも登場します。

石田三成、徳川家康： 第1話で登場し、アクダマ3姉妹の策略に巻き込まれる。
織田信長、明智光秀、羽柴秀吉： 第2話で登場。信長は史実とは異なる穏やかな性格で描かれ、娘の信子姫を大切に思っている。明智光秀はアクダマ3姉妹と協力するものの、後に改心する。羽柴秀吉は、アクダマ3姉妹と明智光秀の活躍により敗北を喫する。

信長の長女・信子姫は、史実の徳姫とは異なる人物として登場する。

その他、上杉謙信、白雲斎、霧隠才蔵といった武将も登場し、物語に彩りを加えています。

メカニック：個性豊かなロボットたち

本作には様々なメカが登場します。

タイムドンブリー： 平賀玄米とナゴヤ兵衛が使用するタイムマシン。
金太ロボ、玉虫ロボ、カエルロボ： ナゴヤ兵衛が操縦するロボット。いずれもヒッサツマンへの変身を可能にする機能を備えている。
アクダマ3姉妹専用タイムマシン： アクダマ3姉妹が使用するタイムマシン。巨大メカのコックピットとしても機能する。
カマキリメカ： アクダマ3姉妹と明智光秀が搭乗する巨大ロボット。
キャッチングマシーン： 御国鳥捕獲用のメカ。

これらのメカニックのデザインは、独特の個性を持ち、物語に華を添えています。特に、解体用小型ICロボの発進シーンは、タツノコプロ作品へのオマージュと見られています。

音楽：キャッチーな主題歌と挿入歌

主題歌「ヒッサツマンの歌」とエンディングテーマ「武士マブシイ▽」は、山本正之氏が作詞・作曲・歌唱を担当。挿入歌も複数収録され、作品の世界観をさらに盛り上げています。

まとめ：時代劇とSFの融合、痛快アクションコメディ

『戦国武将列伝 爆風童子ヒッサツマン』は、戦国時代を舞台にタイムスリップした主人公たちが、歴史改変を企む悪党と戦う痛快アクションコメディです。タイムボカンシリーズを彷彿とさせる独特の作風と、個性豊かなキャラクター、そして魅力的なメカニックの数々が、この作品を彩っています。 時代劇とSFの要素が見事に融合した、独特の世界観をぜひ楽しんでください。

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