戸野周二郎

戸野周二郎は、1867年に京都府舞鶴で生まれました。父は丹後田辺藩の儒学者である戸野周太郎です。京都府師範学校を卒業後、東京専門学校（現在の早稲田大学）を経て、1891年に東京高等師範学校文科を卒業しました。

教育者としてのキャリアは、青森県師範学校校長から始まりました。その後、長野県視学、東京高等師範学校教授を歴任しました。1902年には、中国の湖北師範学堂に総教習・学務顧問として招かれ、清で教育に携わりました。1904年に帰国後は、東京市教育課長に任じられ、教育行政に携わりました。

1914年からは下谷区長を務め、1919年には東京市助役に就任するなど、行政官としても活躍しました。そして、1925年には四日市市長に選出され、1933年までその職を務めました。

戸野周二郎は、教育者としてだけでなく、行政官としてもその手腕を発揮し、日本の教育と行政の発展に貢献しました。教育者としては、多くの学生を育成し、教育行政官としては、教育制度の改革に尽力しました。また、中国での教育経験は、国際的な視野を持つことの重要性を彼に認識させました。

戸野周二郎の著書としては、『学校及教師と図書館』（宝文館、1909年）があります。この著書では、学校教育における図書館の重要性について述べられています。

戸野周二郎の妻は、戸野みちゑで、彼女も教育者でした。戸野夫妻は、教育を通じて社会に貢献しました。

戸野周二郎は、日本の教育界に大きな足跡を残した人物であり、その功績は今もなお語り継がれています。

参考文献として、原田道寛『大正名家録』（二六社編纂局、1915年）が挙げられます。

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