所のジオ玉

『所のジオ玉』とは

『所のジオ玉』は、1996年10月から1997年3月にかけて日本テレビ系列で放送された深夜バラエティ番組です。タレント・所ジョージがメインを務め、彼独特の世界観と、吉本興業の若手芸人グループ「吉本印天然素材」（以下、天素）のメンバーとの掛け合いが人気を博しました。番組は、前期と後期で大きく内容が異なり、それぞれ異なる魅力を持っています。

番組の構成と特徴

番組の大きな特徴は、所ジョージの自由な発想とアドリブを基にした展開です。台本は用意されているものの、所ジョージの気分やその場の状況によって、予測不能な方向に進むことが多々ありました。そのため、毎回新鮮な驚きと笑いが生まれました。また、ロケをベースにしたコント形式で、バラエティ番組でありながら、ドラマのようなストーリー性も兼ね備えている点も特徴です。

前期シリーズ：自由奥多摩軍

前期シリーズは「自由奥多摩軍」と題し、所ジョージ扮する遠山巌隊長が、天素メンバーを率いて奥多摩の治安を守るという設定です。奥多摩の観光地を舞台に、地元の人々との触れ合いや、ハプニングが織り込まれたストーリーが展開されました。一話完結の形式を基本としつつも、途中から魔物絡みのエピソードがシリーズ全体を通して展開されるなど、ストーリー性も重視されていました。

オープニングでは、天素のメンバーによるダンスが披露され、エンディングでは所ジョージの楽曲が使用されるなど、音楽面でも楽しめる要素がありました。特に、オープニングダンスは、天素の舞台でも披露されるなど、番組の枠を超えて人気を博しました。

また、出演者のキャラクターも魅力の一つで、バッファロー吾郎の木村明浩は全裸になるシーンが多かったり、FUJIWARAの二人はツッコミ役として活躍するなど、各メンバーの個性が活かされていました。シリーズ終盤には、おすぎがゲストとして登場し、メンバーに所ジョージの印象を語らせる企画など、バラエティに富んだ内容でした。

後期シリーズ：警視庁異例捜査課抹消ファイル

後期シリーズは「警視庁異例捜査課抹消ファイル」と題し、舞台を都内に移して、屋上をさまよう「自在人間」をテーマにした物語が展開されました。所ジョージ演じる刑事課長の遠山玉夫と、部下の刑事（バッファロー吾郎・FUJIWARA）が、都内で起こる怪奇現象を捜査していくという設定で、前期とは全く異なる世界観で物語が繰り広げられました。レギュラーメンバーが半減したことで、前期のダンスはカットされ、捜査シーンや天素メンバーが自身の身の上を語るコーナーがメインとなりました。最終回では、所ジョージとバッファロー吾郎、FUJIWARAによる総集編と飲み会が行われ、番組を締めくくりました。

出演者

所ジョージ
バッファロー吾郎
FUJIWARA
チュパチャップス（後期シリーズでは1人ずつ登場）
へびいちご（後期シリーズでは1人ずつ登場）
おすぎ（前期シリーズ最終2回にゲストとして登場）
大森うたえもん（セリフ・クレジット無）

スタッフ

構成・演出: 谷口秀一
ナレーター: 石川英郎
CAM: 谷口正純
編集: 相沢英直
MA: 入江克彰
音効: 梅田堅（佳夢音）
美術製作: 高野豊
美術進行: 小野寺一幸
振り付け: 夏まゆみ
技術協力: 日本テレビビデオ
美術協力: 日本テレビアート
ロケ協力: 日原保勝会
協力: TV.CLUB・吉本興業
デスク: 川渕恵子
ディレクター: 須藤勝・手島正裕
演出: 岩山高彦
プロデューサー: 江尻直孝・高橋郁男・河野直樹
チーフプロデューサー：桜田和之
制作協力: 日企・BEE BRAIN
* 制作: 日本テレビ

まとめ

『所のジオ玉』は、所ジョージの独特な世界観と天素メンバーの掛け合いが魅力のバラエティ番組です。前期と後期で異なるテーマと展開が楽しめ、当時の若手芸人たちの活躍を見ることができる貴重な番組と言えるでしょう。アドリブ満載の展開は、視聴者を飽きさせない魅力に溢れていました。

もう一度検索