夏まゆみ

夏まゆみについて

夏まゆみ（なつ まゆみ）は、1962年3月23日に生まれ、2023年6月21日に61歳で逝去した日本のダンスプロデューサー、コリオグラファー、そして演出家である。神奈川県の出身で、血液型はO型だ。彼女は代表を務める「ナツ・ファンキーハーツ」を通じて、幅広い舞台で多岐にわたる活動を展開し、日本の音楽業界に多大な影響を与えた。

略歴

18歳の時にイギリスへ渡航した夏は、東京やニューヨークでのダンスレッスンを経て、役者やダンサーとしても活動を開始した。1988年にはダンスグループ「FUN-KEY HEARTS」を結成し、イベントやショーの振り付けを手掛けるようになる。1992年からは、吉本印天然素材にて8年間にわたり、ナインティナインや雨上がり決死隊のダンス指導を行った。

1993年にはニューヨークのアポロシアターにソロダンサーとして出演し、1997年にはNHK紅白歌合戦のステージングを担当。これ以降、彼女は毎年20年以上にわたり、この重要なイベントに関与し続けた。1998年には長野オリンピック閉会式での振り付けを担当し、同年にモーニング娘。の立ち上げに参加して育成・指導を行った。

さらに、2005年からは秋元康総合プロデュースのもとでAKB48の創設にも関わり、劇場の創設や合格者のプロデュースを手がけた。2008年にはマッスルミュージカルのスーパーバイザーを務め、翌年には自身が考案した「FUN-KEY DANCING」を商標化し、広く知られるようになった。2023年6月21日、がんにより逝去する。

人物像

夏は生涯で300組以上のアーティストと協力し、その振り付けや指導を行った。特に、モーニング娘。の振り付けには彼女の独自性が色濃く反映されており、メンバーたちは「つんく♂は生みの親、夏先生は育ての親」と称するほど、彼女の影響力を認識している。彼女は短期間での振り付け習得を課す際、しばしば過酷な練習を要求し、その厳しさから「厳しい夏先生」として知られるようになった。

それだけでなく、振付師のクレジット表示の必要性を業界に訴えるなど、振付師の地位向上にも尽力した。彼女は広島東洋カープと読売ジャイアンツの熱心なファンだった。

主な振付作品

夏まゆみが手掛けた振り付け作品は多岐にわたる。モーニング娘。の名曲「LOVEマシーン」「恋のダンスサイト」などから、AKB48の「会いたかった」「桜の花びらたち」などがある。また、彼女は数多くのCMや舞台の振り付けも担当し、映画作品にも自身の振り付けを持ち込むなど、幅広い才能を発揮した。

著書と影響

彼女はダンスや教育に関する書籍も執筆しており、多くの著書が出版されている。特に『人はいつでも、誰だって「エース」になれる！ 心とからだが輝く72（ナツ）の言葉』は、彼女の生涯のメッセージを集めた重要な著書である。この書籍は、彼女が亡くなった後に出版され、その中には彼女自身の哲学が込められている。

彼女の死後、モーニング娘。の盟友であるつんく♂も追悼の意を表し、2023年8月28日にはお別れ会が開催され、多くの著名人が彼女に敬意を表した。夏まゆみの影響は、今も多くのアーティストやダンサーに受け継がれており、日本のダンス界における彼女の存在感は、決して色あせることがない。

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