手ごわい奴

『手強いやつ』：陽だまりから始まる大騒動

1962年4月1日に公開されたトムとジェリーの名作『手強いやつ』。この作品は、いつものようにトムとジェリーが陽だまりでくつろいでいるところから始まります。ところが、トムが仰向けになったところへ、1羽の黄色い鳥がトムの腹を、なんと着陸場と間違えて降りてきてしまうのです。

トムの逆襲とジェリーのいたずら

突然の来訪者に、トムは最初は驚きながらも、すぐに腹を立てます。黄色い鳥はトムに謝罪しますが、トムの怒りは収まりません。彼は黄色い鳥を捕まえ、容赦なく叩き始めます。

この騒ぎを聞きつけたジェリーは、いつものようにトムを出し抜こうと、いたずら心をむき出しにします。彼は黄色い鳥に紐をつけ、それを電柱に結びつけます。そして、さらにトムを熱湯の中に放り込むという、ジェリーらしいいたずらを仕掛けるのです。

手作りの滑走路と大どんでん返し

その後も、トムとジェリーの間では、おなじみのドタバタ劇が続きます。トムは黄色い鳥を捕まえようと様々な罠を仕掛けますが、ジェリーはそれをことごとく阻止し、トムを翻弄します。

ついにトムは、煙で鳥をおびき寄せ、草を刈って滑走路を作り、誘導灯まで設置するという、手の込んだ作戦を実行します。彼は自作の滑走路を使って、黄色い鳥を自分の口の中へ誘導しようとするのです。しかし、まさにその時、巨大なジャンボジェットが空から現れます。

空中大冒険と意外な結末

ジャンボジェットの出現に驚き、トムは飛行機に巻き込まれて空中へ舞い上がってしまいます。そして、力尽きて地面へと落下。木の枝に激突し、事なきを得ます。

一方、ジェリーは黄色い鳥に「エアメール」と書かれたシールを貼り、敬礼。黄色い鳥もジェリーに合わせて敬礼します。そして、疲労困憊のトムも、ジェリーと黄色い鳥にならって、しぶしぶ敬礼をするという、なんともユーモラスなエンディングを迎えるのです。

個性豊かなキャラクターたち

この作品では、トムとジェリーに加え、個性豊かな黄色い鳥が登場します。トムは、自身の腹に着陸した鳥を捕まえようとするも、逆にジェリーと黄色い鳥の連携プレーによって、痛烈な反撃を受けます。一方、ジェリーは、トムの失敗を嘲笑しながら、巧妙な罠を仕掛け、トムを翻弄し続けます。そして、黄色い鳥は、最初はトムに攻撃されたものの、最後はジェリーと協力してトムを打ち負かす、意外な活躍を見せます。

関連作品

この作品と同様に、トムが鳥と対決する作品としては、『なかよし』や『トム君空を飛ぶ』などが挙げられます。これらの作品も、トムとジェリー、そして鳥たちのコミカルなやり取りが楽しめる、魅力的な作品です。

まとめ

『手強いやつ』は、トムとジェリーの定番のドタバタ劇に加え、予想外の展開や個性的なキャラクターたちが織りなす、見どころ満載の作品です。陽だまりでの出来事が、想像を超える大騒動へと発展していく様は、何度見ても飽きることがありません。この作品を通じて、トムとジェリーのコミカルな世界観を存分にお楽しみください。

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