手ノ子駅

手ノ子駅：山形の静かな山里に佇む駅

手ノ子駅は、山形県西置賜郡飯豊町大字手ノ子にある、JR東日本米坂線の駅です。周囲は自然豊かな山里が広がり、のどかな雰囲気に包まれた駅舎は、2020年に新しく建て替えられました。

歴史を刻む、米坂線の駅

手ノ子駅の歴史は古く、1931年8月10日、米坂東線の今泉～手ノ子間が開通した際に開業しました。その後、1933年11月10日には手ノ子～羽前沼沢間が開通、米坂線の中間駅として役割を担うようになりました。

開業当初は貨物や手荷物の取り扱いも行われていましたが、時代の流れと共に1972年には貨物、1974年には手荷物の取り扱いが廃止されました。1975年には通年で荷物の取り扱いが廃止となり、無人駅となりました。1987年には国鉄分割民営化に伴い、JR東日本の駅となりました。そして、2020年12月21日、現在の新しい駅舎が完成し、新たな歴史を刻み始めました。

簡素ながらも機能的な駅構造

手ノ子駅は、単式ホーム1面1線を持つ地上駅です。駅舎とは反対側の線路はかつて米沢方面のホームとして使用されていましたが、現在は保線車両の留置に利用され、米沢方には横取り装置が設置されています。村上駅が管理する無人駅であり、駅舎は待合室としての機能のみを備えています。簡素な構造ながらも、利用者の利便性を考慮した設計となっています。

利用状況と駅周辺

2000年度から2004年度の1日平均乗車人員は、資料によると一定の利用がありました。近年は、利用者数の変動があったものの、地域住民の足として重要な役割を担っています。

駅周辺には、食堂や美容室などの生活施設に加え、手ノ子郵便局、飯豊町立手ノ子小学校といった公共施設も立地しています。また、観光スポットとして高峰観音（置賜三十三観音 第2番札所）や手ノ子スキー場があり、自然豊かな環境の中で、地域社会を支える重要な拠点となっています。国道113号も駅近くにあり、交通のアクセスも良好です。宇津峠へのアクセス拠点としても機能しています。

米坂線における位置づけ

手ノ子駅は、米坂線において羽前椿駅と羽前沼沢駅の中間駅に位置します。「べにばな」快速と普通列車が停車します。

まとめ

手ノ子駅は、歴史と自然に囲まれた静かな無人駅です。簡素ながらも機能的な駅舎と、周辺の生活施設、観光スポットが調和した、地域に密着した駅と言えるでしょう。これからも、地域の交通を支え、人々の生活に寄り添い続ける存在であり続けることでしょう。

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