手使海ユトロ

手使海ユトロ (てしかいユトロ)

手使海ユトロは、日本の作曲家や編曲家、シンセサイザー奏者として知られています。音楽プロデューサーとしても活躍する彼は、日本音楽著作権協会の会員でもあります。本名は小笠原寛で、神奈川県横須賀市にて生まれ育ちました。清泉小学校、栄光学園中学校、神奈川県立横浜翠嵐高等学校を経て、國學院大學法学部法律学科を卒業しています。卒業後は新丸ビル法律事務所での勤務を経て、ポニーキャニオン/NAVレコードで制作部に所属し、音楽業界に身を投じました。料理やケーキ作りが趣味で、音楽以外でも多彩な才能を持っています。

経歴

彼は本名義でアニメや映画、さまざまなアーティストの音楽制作を行っていたものの、1993年に手使海ユトロへと改名しました。以降、彼の名は「銀河の魚」「ファンタスマゴリア」「青空画報」「クジラの跳躍」といったデジタルコンテンツの音楽担当として広まりました。ロシア国民楽派の影響を受け、大陸的で幻想的なアンビエント音楽を創り出し、多くのファンに支持されています。代表作には、テレビ番組「世界ウルルン滞在記」のテーマ曲「風たちとの出逢い」や、多岐川裕美の「酸っぱい経験」があります。

2010年11月、横浜で開催されたAPECレセプションにおいて、尺八の三橋貴風や二十弦箏の外山香と共にライヴパフォーマンスを行い、オリジナル曲「夢海路」を披露しました。2011年には器楽曲音楽ユニット『夢幻華紋』を結成し、横浜関内ホールで復興支援ライブを実施しました。

さらに2012年9月30日には、再び横浜関内ホールでコンサートを行い、高円宮妃久子や横浜市長の林文子、女優の五大路子などが賓客として参加しました。2013年には、京都の東寺での音舞台に出演し、その音楽の才能を広めました。

2014年11月には、出身校である横浜翠嵐高校の創立100周年記念講演会で音楽監督を務め、同年からは歴史体験施設『長屋門公園』でのライブプロデュースにも力を注いでいます。その後も、毎年横浜市瀬谷区にある古民家でアーティストのブッキングプロデュースを行い、地域の文化活動にも寄与しています。2016年には「かなっくホール」で「メタモルフォーゼ」コンサートを開催し、オリジナル組曲「東方見聞録」を発表しました。この組曲は同日にCDとしてもリリースされています。

2017年以降は、町田市のライヴレストラン「まほろ座 MACHIDA」でアーティストブッキングのサポートを行っています。また、2022年からは、新たな室内楽カルテット「Neo Primary Quartet」をプロデュースしています。

受賞歴

手使海ユトロは、音楽活動を通じて数々の賞を受賞しています。代表的な受賞には、第8回東京音楽祭編曲賞や第9回東京音楽祭銀賞、さらに文化庁メディア芸術祭アニメーション部門での大賞などがあります。また、彼の作品は国内外で高く評価され、1993年にはハイビジョン・アワード選定委員長賞を受賞しました。

音楽を手がけた作品

手使海ユトロの音楽は、さまざまなメディアにわたり使用されており、特にアニメや映画において多くの作品に携わっています。「銀河の魚」「クジラの跳躍」「ファンタスマゴリア」など、多岐にわたるジャンルで印象的な楽曲が多数存在します。

また、数多くのアーティストに楽曲を提供しており、松崎しげるや伊東ゆかり、髙橋真梨子などの名だたる歌手たちとコラボレーションを行っています。提供した楽曲は、テレビ番組のテーマソングとしても多く耳にすることができるでしょう。

手使海ユトロの音楽は、その美しさと多様性から多くのリスナーに愛され、彼自身が手がける音楽活動は今後ますます広がりを見せ続けることでしょう。

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