拳精

映画『拳精』の詳細

『拳精』は1978年に製作された香港映画で、ジャッキー・チェンが主演を務めています。この作品は、ロー・ウェイのプロダクション時代のもので、当時ローはシリアスな作品を多く手がけていましたが、ジャッキーを他社に貸し出して製作された『スネーキーモンキー 蛇拳』が大ヒットしたため、急遽自社でこの映画を制作しました。本作は、ロー・ウェイプロダクションの中で最も成功した作品となりました。日本では1980年6月14日に『不良少年』と組み合わせて上映されました。

ストーリー概要

物語は、少林寺の経蔵に保管されていた伝説の拳法「七殺拳」の極意書が盗まれるところから始まります。「七殺拳」に打ち勝つ能力を持つのは「五獣拳」のみですが、その極秘書はもはや存在しません。失われた秘伝を取り戻すため、主人公である少林寺の寺男・龍は、宇宙から落ちてきた隕石によって現れた妖精「拳精」と出会います。彼から「五獣拳」を学び、最終的には拳法界の悪党ルーツァオと対決する運命にあります。

キャスト

• - 龍（ジャッキー・チェン）:本作の主人公で、寺男としての下働きをしつつ、拳精から五獣拳を学ぶ少年。無邪気で悪戯好きな性格ですが、正義感は強いです。
• - 陸青（ルーツァオ）:悪党で、父から受け継いだ「七殺拳」を使って犯罪を重ねるキャラクター。映画の黒幕となっています。
• - 鳳子（ウー・ウェンシウ）:権威ある拳法家の娘。事件を追うため少林寺を訪れ、龍とのストーリーにも絡んでいきます。
• - 慧明:少林寺の館長で「七殺拳」の秘伝書の奪取を悔いるキャラクター。
• - 慧空（リー・ハイロン）:盲目の副館長です。

音楽と試写会

この映画では、他の作品から流用された音楽が多く使用されています。試写会は1980年にヤクルトホールで行われ、多くの期待が寄せられました。

バージョンの違い

本作には異なるバージョンが存在し、特に始まりのシーンにおいて、主人公が敵に眠らせられる方法が異なる2つのシナリオが収録されています。また、韓国版の「金剛血印」では香港版にはないシーンも含まれています。

日本版主題歌

日本公開版では、主題歌に長沢ヒロの「チャイナ・ガール」が挿入され、作品全体のノリを引き上げました。この曲は1978年の公開以来、特に日本の視聴者に愛され続けています。最近のブルーレイ版では、この曲も含まれており、完全な形での再リリースが実現しました。

『拳精』は、壮大なアクション、ユーモア、そして武道の精神が融合した、見る者を惹きつける魅力に満ちた作品です。

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