持田達人

持田達人：不屈の精神で頂点を目指した柔道家

持田達人（もちだ たつと）は、1965年4月3日、福岡県糸島市に生まれました。柔道家として、また指導者として、日本の柔道界に大きな足跡を残した人物です。174cmの身長で、78kg級の選手として活躍しました。

講道学舎での鍛錬

小学生時代はラグビーに親しんでいた持田ですが、中学入学と同時に、叔父が師範を務める講道学舎に入門し、本格的に柔道を始めました。同期には小学生チャンピオンもいた中で、柔道未経験で小柄な持田は、厳しい練習に苦しみました。しかし、「同級生の中で一番になる」という目標を掲げ、誰よりも元気を出すことを心掛け、着実に実力をつけていきました。講道学舎では、大沢慶己、岡野功といった往年の名選手から指導を受け、正しい柔道を身につけました。高校時代には、全国大会で3位入賞を果たすなど、その才能を開花させました。

日本大学での飛躍

1984年、日本大学経済学部に入学した持田は、全日本新人体重別選手権で優勝を果たし、その名を轟かせます。大学2年生の時には、全日本学生優勝大会と全日本学生体重別選手権を制覇。国際大会でも優勝を重ねるなど、学生柔道界を席巻しました。1987年の全日本体重別選手権では惜しくも敗れましたが、同年の全日本学生体重別選手権では再び優勝を飾りました。

警視庁での挑戦

大学卒業後、警視庁に入庁した持田は、1989年の世界選手権で銀メダルを獲得。しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。コーチからのアドバイスを受け、体作りに専念。食生活の改善にも取り組みました。国内主要タイトルを連覇し、78kg級の第一人者として、世界選手権の代表に選出されました。決勝戦では敗れたものの、世界を舞台にその実力を証明しました。

指導者としての貢献

現役引退後、持田は指導者の道へ進みます。全日本ジュニアコーチとして、数々の世界ジュニアチャンピオンを育成。フランスへのコーチ留学も経験し、指導者としての幅を広げました。シニアコーチとしては、泉浩や鈴木桂治の金メダル獲得をサポート。後進の指導に情熱を注ぎ、日本柔道界の発展に大きく貢献しました。

柔道への情熱

持田達人の柔道人生は、決して順風満帆ではありませんでした。しかし、その逆境を乗り越えるたびに、彼はより強くなっていきました。その不屈の精神は、多くの人々に勇気と感動を与えました。持田は、柔道を通じて、精神力と技術力を磨き、自己成長を遂げた人物と言えるでしょう。

持田達人の主な戦績は以下の通りです。

1980年 - 全国中学校大会 団体戦 3位
1982年 - 金鷲旗大会 優勝
1983年 - 全国高校選手権 3位
1983年 - 金鷲旗大会 3位
1984年 - 全日本新人体重別選手権（-78kg級） 優勝
1985年 - 全日本学生[[柔道優勝大会]] 優勝
1985年 - 全日本学生体重別選手権（-78kg級） 優勝
1986年 - 講道館杯（-78kg級） 3位
1987年 - フランス国際 2位
1987年 - 全日本選抜体重別選手権（-78kg級） 準優勝
1987年 - 全日本学生体重別選手権（-78kg級） 優勝
1987年 - 韓国国際 優勝
1989年 - 講道館杯（-78kg級） 優勝
1989年 - 全日本選抜体重別選手権（-78kg級） 優勝
1989年 - 世界選手権（-78kg級） 2位
1990年 - フランス国際 優勝
1990年 - 講道館杯（-78kg級） 優勝
1992年 - 嘉納杯 優勝
1994年 - 全日本選抜体重別選手権（-78kg級） 優勝
1995年 - 全国警察柔道選手権（中量級） 優勝
* 1996年 - 全国警察柔道選手権（-86kg級） 優勝


現在も警視庁の柔道教師および全柔連の男子シニア強化コーチとして、後進の指導にあたっています。持田の柔道に対する情熱は、これからも多くの人々に受け継がれていくことでしょう。

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