指定自動車教習所指導員

指定自動車教習所指導員と技能検定員

指定自動車教習所指導員と技能検定員は、自動車教習所において教習や検定を行う専門職です。これらの資格は、道路交通法に基づき、各都道府県公安委員会によって認定されます。

指定自動車教習所指導員

概要

指定自動車教習所指導員は、教習指導員資格者証を交付された者で、学科教習と技能教習を担当します。かつては学科指導員と技能指導員に分かれていましたが、1993年の法改正により統合されました。教習指導員は、教習生の運転技術や知識を向上させる重要な役割を担っています。

資格

指定自動車教習所の指導員として働くためには、国家資格である「教習指導員資格」が必要です。この資格は、各都道府県の公安委員会が認定します。教習指導員は、学科教習と技能教習の両方を行うことができます。

種類

教習指導員資格は、取り扱う車種ごとに必要です。例えば、大型自動車の教習指導員資格を持っているだけでは、普通自動車の教習はできません。そのため、複数の車種の教習を担当するには、それぞれの資格を取得する必要があります。

受験資格

教習指導員資格の審査を受けるには、21歳以上であり、審査を受ける車種の運転免許を所持している必要があります。運転経歴は問われません。また、二種免許の教習指導員審査を受ける場合は、一種の教習指導員資格も必要です。

審査

審査は、所属する教習所での事前教養と、都道府県指定自動車教習所協会が行う新任教習指導員養成講習を経て、公安委員会の審査を受けるのが一般的です。個人で受験することも可能ですが、その場合は事前教養や養成講習は受けられません。

審査項目

審査は、技能試験、学科試験、面接試験によって行われます。

技能試験: 運転技能と教習方法に関する技能を評価します。
学科試験: 自動車教習所に関する法令、教育に関する知識、教則の内容などの知識を評価します。
面接試験: 教習指導員としての適性を評価します。

合格した科目は1年間有効で、その間に他の科目に合格すれば審査合格となります。

教習指導員の業務

教習指導員は、学科教習と技能教習を行い、教習生の運転技術や知識の向上をサポートします。また、教習効果の確認（みきわめ）や、運転適性検査の実施なども担当します。

技能検定員

概要

技能検定員は、技能検定員資格者証を交付された者で、教習所の卒業検定や修了検定において採点を行います。技能検定員は、検定中はみなし公務員の扱いを受け、職務上の守秘義務を負います。また、不正行為を行った場合は処罰の対象となります。

資格

技能検定員として働くためには、公安委員会から指定を受け、「技能検定員資格者証」の交付を受ける必要があります。技能検定員は、教習所の卒業検定や修了検定で採点を行います。

種類

技能検定員資格も、教習指導員と同様に、車種ごとに必要です。複数の車種の検定を行うには、それぞれの資格を取得しなければなりません。

受験資格

技能検定員資格の審査を受けるには、25歳以上であり、審査を受ける車種の運転免許を所持している必要があります。運転経歴は問われません。また、二種免許の技能検定員審査を受ける場合は、一種の技能検定員資格も必要です。

審査

審査は、所属する教習所での事前教養と、都道府県指定自動車教習所協会が行う新任技能検定員養成講習を経て、公安委員会の審査を受けるのが一般的です。個人で受験することも可能ですが、その場合は事前教養や養成講習は受けられません。

審査項目

審査は、技能試験、筆記試験、面接試験によって行われます。

技能試験: 運転技能と観察・採点技能を評価します。
筆記試験: 教則の内容、自動車教習所に関する法令、技能検定の実施に関する知識などを評価します。
面接試験: 技能検定員としての適性を評価します。

合格した科目は1年間有効で、その間に他の科目に合格すれば審査合格となります。

技能検定員の業務

技能検定員は、教習所の修了検定や卒業検定において採点を行い、教習生の技能を評価します。検定中はみなし公務員として扱われ、職務上の秘密を守る義務があります。不正行為は処罰の対象となります。

法定講習

道路交通法に基づき、教習指導員、技能検定員、管理者、副管理者などの教習所職員は、年に一度、公安委員会が実施する講習を受講する必要があります。

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