指宿昭一

指宿昭一：労働者の権利と外国人支援に捧げる弁護士人生

指宿昭一弁護士（1961年生まれ）は、暁法律事務所の所長を務め、日本労働弁護団常任幹事や外国人技能実習生問題弁護士連絡会共同代表など、多岐にわたる要職を担っています。長年にわたり、労働者、とりわけ外国人労働者の権利擁護に尽力してきたことで知られています。

学生運動から労働問題へ

筑波大学在学中には学生運動に参加。大手コンビニチェーンでのアルバイト経験を通じて労働問題に関心を抱き、労働組合活動に身を投じます。卒業後は統一労評（現在の日本労働評議会）に所属し、中小企業の労働組合活動を支援しました。

弁護士への道

統一労評と関係の深かった弁護士の安養寺龍彦氏が倒れたことをきっかけに、統一労評の活動家の中から弁護士を養成する機運が高まり、指宿弁護士が司法試験に挑戦することになりました。17回に及ぶ挑戦の末、44歳で司法試験に合格。2007年に弁護士登録し、暁法律事務所を開設しました。

主な実績

指宿弁護士は、数々の労働事件で労働者側の権利を擁護し、勝利を収めています。

三和サービス事件 (2010年)：外国人研修生の労働者性を初めて認めた東京高裁判決
日本ヒューレット・パッカード事件 (2012年)：精神疾患に罹患した労働者の解雇を無効とした最高裁判決

人身売買と闘うヒーロー

2021年、米国務省は人身売買に関する年次報告書で、指宿弁護士を「人身売買と闘うヒーロー」の一人に選びました。これは、外国人技能実習生の支援活動に対する国際的な評価の表れと言えるでしょう。

著書とメディア出演

指宿弁護士は、著書やメディア出演を通じて、外国人労働者の人権問題について積極的に発言しています。

著書
『外国人技能実習生法的支援マニュアル 今後の外国人労働者受入れ制度と人権侵害の回復』（共著、明石書店、2018年）
『使い捨て外国人 ～人権なき移民国家、日本～』（単著、朝陽会、2020年）
ウェブ番組
* ポリタスTV（YouTube、2023年4月17日）

指宿昭一弁護士は、これからも労働者、特に立場の弱い外国人労働者の権利擁護のために、その力を尽くしていくことでしょう。

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