振聴

振聴（フリテン）とは

麻雀における振聴（フリテン）とは、テンパイしている状態でありながら、自身の捨て牌の中にアガリ牌が含まれている状態を指します。この状態では、ツモアガリは可能ですが、ロンアガリは制限されるというルールが存在します。

振聴の種類

フリテンには、主に以下の3つの種類があります。

1. 捨て牌によるフリテン

最も一般的なフリテンで、自分の捨て牌にアガリ牌が含まれている状態です。例えば、待ちがとのシャンポン待ちで、既にを捨てている場合、ではロンアガリできません。


例：

捨て牌：

手牌：


この場合、ではロンアガリできませんが、をツモればアガれます。

2. リーチ後のフリテン

リーチ後にアガリ牌を見逃した場合、その時点からフリテンとなります。この場合も、ツモアガリは可能ですが、ロンアガリはできません。

リーチ後のフリテンは、高目を狙って敢えて見逃す戦略も存在します。しかし、見逃し後のロンアガリはできなくなるため、状況判断が重要です。


例：

リーチ後、をロンアガリできるのに見逃した場合、以降はでロンアガリできません。


3. 同巡内フリテン

テンパイしている状態で、他家が捨てたアガリ牌を見逃した場合、次の自分のツモ番が来るまでフリテンとなります。この間は、ロンアガリはできませんが、ツモ番が来ればフリテンは解消されます。


例：

九蓮宝燈テンパイで、をロンアガリできるのに見逃した場合、次巡の自摸まではでロンアガリできません。

フリテンの例外と注意点

ツモアガリは可能：フリテン状態でも、ツモアガリは可能です。そのため、フリテンでもリーチをかけたり、待ちの形を維持したりする戦略も存在します。
フリテンリーチ：ルールによっては、フリテン状態でのリーチが禁止されている場合があります。事前にルールを確認しましょう。
同巡内フリテンの解除：同巡内フリテンは、次の自分のツモ番が来るか、ポン・チー・カンをすることで解除されます。

フリテンの定義の揺れ

フリテンの定義やルールは、時代や地域によって異なる場合があります。主な定義の揺れとしては、以下のようなものがあります。

同巡内フリテン時のツモアガリの可否
フリテンリーチの可否
現物以外のロンアガリの可否

フリテンの歴史

フリテンというルールは、日本独自のルールであり、昭和初期に誕生しました。当初は現物のみがフリテンの対象でしたが、徐々に現在の定義に近づいていきました。

まとめ

フリテンは、麻雀の戦略において非常に重要な要素です。フリテンの種類やルールを理解し、状況に応じた適切な判断をすることで、麻雀をより有利に進めることができます。

参考文献
井出洋介監修『平成版 麻雀新報知ルール』報知新聞社、1997年、ISBN 978-4831901187
日本プロ麻雀連盟競技ルール - 日本プロ麻雀連盟
* 日本プロ麻雀協会競技規定 - 日本プロ麻雀協会

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