掃海艇1号型

掃海艇1号型

掃海艇1号型（そうかいてい1ごうがた）は、海上自衛隊における掃海艇の艦級の一つであり、特に小型掃海艇（小掃）として広く認識されています。1953年に設計・導入され、1号型の特徴は、その建艦目的と活用される地域に特化したことにあります。これにより、地域の掃海作業に対応する能力が強化されました。

背景

海上自衛隊の発足当初、警備隊は艦艇の国産化を進める方針を採用していました。その一環として、中型掃海艇の整備が計画され、当時のアメリカ海軍の掃海艇運用を参考にしたアプローチが取られました。特に、アメリカ海軍が異なる行動海域に応じて異なる型の掃海艇を用いていたことから、内水掃海艇が港湾海域や沿岸部などの浅瀬での掃海作業に従事していたことに着目しました。これを受け、極浅海域での掃海任務を担う小型掃海艇の開発が進められたのです。

特徴

掃海艇1号型の船体は、アメリカ海軍の40トン内水掃海艇を参考にして設計されています。具体的には、木製の船体に平甲板の角型形状、そして舷外排気を採用しています。船底や船側フレームにはケヤキの単材が使用され、外板はスギの2層矢羽根張りにしています。また、キールにはベイマツ、チャイン材にはケヤキの積層材を使うという、耐久性を考慮した設計がなされています。

この型の艇は、基本的に掃海母艇の支援下で活動するため、艇内には居住施設が設けられておらず、乗員は陸上や母艇で生活し、食事も母艇に依存していました。また、レーダーは装備されていなかったため、母艇のレーダーによって掃海作業が指揮される形をとっていました。

運用

掃海艇1号型は、通常6隻で1組を編成し、1隻の母艇と共に運用されます。1957年4月10日には、新たに第101掃海隊が編成され、呉地方隊に配属されました。彼らは主に瀬戸内海での掃海任務に従事しました。その後、同型艇が順次就役し、1959年には第101掃海隊の編成が完了しました。1960年には、部隊は長官直轄の第1掃海隊群に編入され、1969年には業務掃海が大部分終了し、自衛艦隊に編入されましたが、未掃海の地域が残されていたため、業務掃海を続けることとなりました。

更新と後継

掃海艇1号型は老朽化が進み、1971年度 planで7号型が建造されることとなります。7号型は、基本的には1号型の発展版ですが、船体が拡張され、居住スペースが設けられました。また、7号型は後に小型の航海用レーダーも装備され、より充実した機能が要求されています。

1997年には一部の掃海艇が除籍され、第101掃海隊が廃止されました。後継の掃海管制艇（MCL）や遠隔操縦式掃海具（SAM）によって、掃海業務は新しい形態に変わっていきました。結果的に、掃海艇1号型は小掃の歴史において重要な役割を果たした艦級となります。1998年には第101掃海隊が再編成され、これにより掃海艇1号型はその使命を終えました。

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