掛川雅夫

掛川 雅夫

掛川 雅夫（かけがわ まさお）氏は、1950年4月6日に愛媛県伊予郡松前町に生まれました。愛光高校を経て、早稲田大学商学部を卒業しています。

NHKでのキャリア

大学卒業後の1973年、NHKに入局し、アナウンサーとしての第一歩を踏み出しました。最初の赴任地は北海道の旭川放送局でした。以来、各地の放送局を歴任し、地域に根差した放送活動に深く関わってきました。

地方局での活動と役職

旭川での勤務の後、掛川氏は津（1977年から1980年）、大分、神戸、徳島、松山、再び大分、津、大津と、日本各地の主要な地方都市を転々とし、それぞれの地域でアナウンサーとしての職務を遂行しました。2006年からは二度目の松山放送局勤務となり、この地でNHKアナウンサーとしてのキャリアを終え、定年を迎えました。特に注目されるのは、NHKでの長きにわたる勤務の中で、一度も東京の放送局で働くことなく、地方局一筋でキャリアを積んだという点です。これは、地域放送の現場における豊富な経験と、地域社会との密接な関わりを重視する氏の姿勢を物語っています。

各地の放送局では、アナウンス業務だけでなく、放送局運営の一部にも関わっています。

大分放送局時代には、アナウンス副部長として後進の指導や部門運営に携わりました。
津放送局時代には、当時の地域情報番組「おしゃべりらんち」の編集責任者を務め、番組内容の企画・決定に深く関与しました。

主な担当番組

様々な地域で、多岐にわたる番組を担当しました。以下はその一部です。

大分放送局時代:
お達者くらぶ長寿列島北南「残そう郷土の味を!」～大分県玖珠町～（1982年5月26日放送） - NHKの紀行・情報番組に出演し、地域の食文化を紹介しました。
大津放送局時代:
さわやか自然百景 - 日本各地の美しい自然を紹介するシリーズで、滋賀県伊吹山の回を担当しました。
上方演芸会 - 関西を中心に活躍する演芸家を紹介する番組で、司会を務めました。
松山放送局時代（2度目）:
愛媛県・四国地方のラジオニュース（現在も出演中） - 地元の最新情報や生活に役立つニュースをリスナーに届けています。
テレビ・ラジオのコールサイン読み上げ - 放送開始・終了時に局名をアナウンスする役割も担いました。

定年後の活動

NHKを定年退職した後も、掛川氏は放送への熱意を持ち続け、嘱託としてNHK松山放送局での勤務を継続しました。そして、2015年からはシニアスタッフという形で、主にラジオ番組を中心に出演を続けています。長年のアナウンサー経験で培われた安定感のある語り口で、地域のラジオリスナーに親しまれています。

掛川雅夫氏のキャリアは、地方放送の現場を深く理解し、地域社会に寄り添った放送活動の重要性を示すものです。東京での勤務経験がないという稀有な経歴を持つからこそ、各地の風土や人々の暮らしに根差した情報発信に情熱を注いできました。現在も松山を拠点に、精力的に活動を続けています。

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