摂津国八十八箇所

摂津国八十八箇所とは

摂津国八十八箇所は、江戸時代中期（1772年～1781年）に、真田山観智院の月海上人によって開かれたとされる、摂津国（現在の大阪府北中部と兵庫県南西部）に点在する八十八箇所の霊場です。四国八十八箇所霊場を模して作られました。当時、熱心な大師信仰に支えられ、多くの参拝者で賑わったと伝えられています。

歴史と変遷

明治時代に入ると、廃仏毀釈の影響や、大阪大空襲などの戦災により、多くの寺院が焼失するなど、霊場は荒廃の一途を辿りました。しかし、六大院の前住職であった小原孝澄大僧正が長年にわたり尽力した結果、1980年1月、全札所寺院が再び結集し、霊場は再興されました。同年には、摂津国三十三箇所も新たに創設されています。

再興の過程で、廃仏毀釈による廃寺や、空襲からの復興に伴う移転などにより、札所が別の寺院に移されたり、郊外に移転した寺院があります。そのため、札所を一番から順番に「順打ち」で巡拝しようとすると、必ずしも自然なルートにはならない箇所があります。また、江戸時代の札番と現在の札番は異なることが多いです。

巡礼の注意点

ほとんどの札所は、自動車で近くまで行くことができます。しかし、第55番札所の瀧安寺は、箕面公園内に位置しているため、一般車両は通行できません。箕面駅周辺から徒歩で15分以上かかるため注意が必要です。また、71番札所の中山寺奥の院は、中山寺本堂から山道（ハイキング道）を1時間弱歩く必要があります。巡礼の際は、これらの点に留意して計画を立てることをお勧めします。

霊場一覧

（省略）

その他

• - 脚注
• - 外部リンク

摂津国八十八所巡礼

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