播磨町 (神戸市)

神戸市中央区播磨町：歴史と商業が交差する街

播磨町は、兵庫県神戸市中央区に位置する町名です。郵便番号は650-0036です。神戸の中心部、旧居留地の東側に位置し、南北に伸びる道路沿いに、近代的なオフィスビルが立ち並ぶ活気ある商業地域となっています。北は三宮町、西は浪花町、南は海岸通、東は明石町と隣接しています。

歴史の足跡：居留地と領事館

播磨町の歴史は、明治時代にさかのぼります。元々は居留地内の通り名でしたが、明治5年（1872年）、幅7.5メートル、長さ356.4メートルの道路として整備され、周辺の江戸町、京町、浪花町と同様に命名されました。そして、明治32年（1899年）、正式な町名として登録されました。その後、生田区、そして昭和55年（1980年）からは中央区に属しています。

播磨町は、外国との交流において重要な役割を果たしました。明治39年（1906年）には、外人商業会議所が京町から播磨町に移転しています。また、大正時代には、スウェーデン、ポルトガル、オランダなど各国の領事館が開設されました。これらの領事館は、その後、他の地域へ移転していますが、播磨町が国際的な拠点として機能していたことを物語っています。さらに、大正15年（1926年）にはドミニカ共和国領事館が開設されています。昭和9年（1934年）には、仲町と裏町の一部が播磨町に編入されました。

人口変遷：商業中心地への変化

明治34年（1901年）の播磨町の人口は37人、戸数は19戸でした。大正9年（1920年）には人口54人、世帯数14世帯に増加しました。しかし、昭和35年（1960年）には人口2人、世帯数1世帯と激減し、昭和63年（1988年）以降は定住者は確認されていません。平成17年（2005年）の国勢調査でも定住者は確認されませんでした。この人口変遷は、播磨町が居住地域から、商業中心地へと変化していったことを示唆しています。

現在：神戸経済の中枢を担う商業地域

現在、播磨町にはさくらケーシーエスや神戸旧居留地平和ビルなど、多くのオフィスビルが建ち並び、神戸経済の中枢を担う商業地域として機能しています。歴史的な背景と近代的な都市開発が融合した、神戸を代表するエリアと言えるでしょう。かつて多くの領事館が置かれ、国際的な交流拠点として栄えた歴史を背景に、現在も神戸の経済活動を支える重要な役割を担っています。活気あるビジネス街として、これからも神戸の発展に貢献していくことでしょう。

もう一度検索