改番

改番とは

改番とは、何らかの理由によって番号を変更することを指します。番号という概念が存在する事柄全般において起こりうる現象であり、特に鉄道車両やバスといった交通機関や、電話番号においてよく見られます。

鉄道における改番

鉄道車両においては、改番が比較的頻繁に行われます。その理由としては、輸送状況の変化や車両の延命措置に伴う改造などが挙げられます。改造の内容は多岐にわたりますが、改造前と改造後を明確に区別するために、改番という作業が行われることが多いです。

改番のルールは、系列・形式や改造内容によって定められており、番号によって仕様の違いを明確にすることができます。しかし、全く原型を留めないほどの大規模な改造や、別の車体に振り替えられた場合でも改番されないケースがある一方で、無改造のまま記号番号のみが変更されるケースも存在し、改造の有無と改番の実施に明確な基準はありません。また、改造を伴わない記号番号の変更を指して「改番」と呼ぶこともあります。さらに、改造によって固有の記号番号は変更されなくても、形式のみが変更されることもあります。

複数の鉄道事業者が合併して重複番号が生じた場合や、現行の付番規準が当初の想定を上回る両数や形式数の増加により対応しきれなくなった場合、古い車両の廃車によって空き番号が多数生じた場合などには、付番規準を改め、鉄道事業者の保有する車両に対して一斉に改番が行われることがあります。このような大規模な改番は「大改番」と呼ばれることがあります。日本の例としては、1909年から1911年にかけて実施された鉄道国有法による私鉄買収に関連するものや、1928年に実施された鉄道省、1942年に実施された大東急成立に伴うものが挙げられます。

バスにおける改番

一部のバス事業者では、バス車両1台ごとに「社番」（車番、車両称号、局番などとも呼ばれます）と呼ばれる番号が割り振られています。この番号は、各車両の製造メーカーや所属営業所、年式、用途などを示すもので、付番規準は各事業者によって異なります。

バス車両にはナンバープレートが発行されるため、個体の識別は可能です。しかし、営業エリアが複数の陸運局にまたがる場合や、営業所間で車両のやり取り（転配属）があった場合には、ナンバープレートの付け替えが必要となり、その番号を個体識別番号として使用すると事務処理が煩雑になります。そのため、バス会社側で独自の番号を定め、事務処理に使用しています。ナンバープレートの番号をそのまま社番として使用している事業者もありますが、これはバス車両の所属が単一の陸運局エリアに限定されている場合に多いです。

他の営業所に転属した場合の処理は、事業者によって異なります。社番を改番する事業者、改番しない事業者、社番の中に含まれる所属営業所を示す数字・記号以外は改番しない事業者などがあります。

電話番号における改番

電気通信事業者の新規参入増加に伴う電話番号の逼迫対策として、市外局番の最後尾1桁を市内局番の頭に移行する措置がとられることがあります。詳細については、関連する情報を参照してください。

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