攻玉社中学校・高等学校

攻玉社中学校・高等学校概要

攻玉社中学校・高等学校（こうぎょくしゃちゅうがっこう・こうとうがっこう）は、東京の品川区西五反田に位置する私立男子校です。この学校は中高一貫の教育を提供しており、高校生の募集は行っていません。通称は「玉社」と呼ばれ、長い歴史と伝統を有する教育機関です。

歴史

攻玉社の歴史は1863年に遡ります。当時江戸幕府に仕官していた近藤真琴が開設した蘭学塾がその始まりです。彼は、日本の独立と発展には外国の学問を謙虚に学ぶ必要があると感じ、「為錯塾」という名前を付けました。この名前は、詩経からの引用に由来しています。

1869年に「攻玉塾」と改名され、その後移転し、1872年には日本の学制が施行されると共に「攻玉社」として正式に開校しました。当初は教育の質と実績から「三大義塾」と称されるまでになり、教育の発展に多大な影響をもたらしました。1923年の関東大震災で校舎は破壊されましたが、1925年には現在の住所に移転し、頑強な校舎が建設されました。

戦前、攻玉社は海軍兵学校の予備校としての地位を確立し、多くの海軍人材を輩出しました。1947年には学制改革により新制攻玉社中学校を設立し、翌年には高等学校も発足。以来、攻玉社は伝統的な背景を持ちつつ、現代の教育に適した改革を進めてきました。

教育理念

攻玉社の教育理念は「他山の石以って玉を攻（みが）くべし」という言葉に表されています。この理念は、教育を通じて自らを磨き、成長することを重視しています。また、校訓として「誠意」「礼譲」「質実剛健」が掲げられています。

教育課程は中高6年間で構成されており、生徒一人ひとりの成長を促すための3つのステージがあります。中学1年から2年までのステージでは基礎を固め、高校1年から3年では個々の能力を高めることを目指しています。特に、高校3年生では自分の将来に対する自覚と目標設定を重視しています。

学校行事と部活動

攻玉社ではさまざまな学校行事や部活動が盛んに行われています。中でも、校外オリエンテーションや耐久歩行大会、林間学校、文化祭（輝玉祭）、修学旅行などがあり、生徒たちは学業だけでなく人間性を育む経験を積んでいます。

部活動も活発で、学生は自分の興味に応じた活動を通じて多くのことを学びます。体育や文化活動の両方において、全体的なバランスが重視されているのが特徴です。

最近の取り組み

近年、攻玉社は進学実績の向上を目指し、教育改革を進めています。その結果、2022年には東京大学や早稲田大学、慶應義塾大学などの有名大学への合格者を多数輩出しています。このような結果は、学校の教育理念とカリキュラムの効果を示しています。

交通アクセス

学校は不動前駅から徒歩2分という利便性の高い立地に位置しており、多くの生徒が通いやすい環境が整っています。

攻玉社中学校・高等学校は、歴史的背景と現代的な教育方針を融合させ、生徒を未来に送り出すための取り組みを続けています。

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