政野岩夫

政野 岩夫（まさの いわお）：南海軍の投手

政野 岩夫は、1920年8月25日に鹿児島県で生まれたプロ野球選手で、ポジションは投手でした。彼の野球キャリアは、1938年に南海軍に入団したことから始まりました。彼の活躍は特に1940年代初頭に集中しており、数々の成績を残しました。

キャリアの始まり

鹿児島実業高校でのプレーを経て、政野は門司鉄道管理局での経験を積みました。この時期に彼の野球に対する情熱と才能が培われ、1938年に南海軍に加入します。

その後の1939年、政野はチームのエースとして18勝をあげ、リーグでもトップクラスの投手として名を馳せました。彼の投球スタイルは独特で、主にアンダースローでの投球が特徴でした。これはチームにとって大きな武器となり、彼の名前は「南海のアンダースロー三人衆」として同僚の劉瀬章や平野正太郎と並んで知られることになりました。

戦争とその影響

1941年、時代は急速に変化し、政野も応召されます。彼は1943年に南海に復帰するものの、1944年には再び召集され、その年のシーズン途中で戦争のために引き裂かれる運命が待っていました。彼は硫黄島へ向かう途中の輸送船で、敵の攻撃を受けて沈没し、戦死してしまいます。この悲劇的な最期は、彼の実力と可能性がこれから先に続くはずの人生を奪われた瞬間でした。

野球選手としての功績

政野の投手としての技術には、シンカーを筆頭にシュートやカーブといった多様な決め球があり、これらは彼の強力な武器となりました。1944年には登録名が中本 政夫に変更されましたが、彼の名は今もファンの心に残っています。戦後も彼の功績は長く語り継がれ、東京ドームに設けられた鎮魂の碑には彼の名前が刻まれています。彼の存在は、単なる選手の枠を超え、時代の悲劇をも背負った人物として人々の記憶に留まることでしょう。

まとめ

政野岩夫の短いが輝かしい野球人生は、戦争に翻弄される中、同時に多くの人々に希望と感動を与えました。彼の様々な技術や実績は、今後も野球の歴史の一部として語り継がれていくことでしょう。鹿児島県出身の誇りとして、彼の物語は我々に勇気を与え続けます。

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