救急救命士学校養成所指定規則

救急救命士学校養成所指定規則について

救急救命士学校養成所指定規則（平成3年8月14日文部省・厚生省令第2号）は、1991年8月14日に制定された日本の省令です。これは、救急救命士法に基づき、救急救命士を養成する学校や養成所の指定に関する基準や、教育内容の詳細を定めています。この規則は、質の高い救急救命士を育成し、救急医療体制の充実を図ることを目的としています。

教育内容

救急救命士の養成課程は、以下の3つの分野から構成されています。

1. 基礎分野
科学的思考の基盤: 救急医療における科学的根拠に基づいた判断を行うための基礎知識を学びます。
人間と生活: 人間の生活や社会環境を理解し、患者とのコミュニケーションや倫理的な問題に対処するための知識を習得します。

2. 専門基礎分野
人体の構造と機能: 人体の構造や生理機能について詳しく学び、救急処置を行う上で不可欠な知識を習得します。
疾患の成り立ちと回復の過程: 疾患の発生機序や病態生理、回復の過程について理解し、様々な疾患に対応できる能力を養います。
健康と社会保障: 健康に関する社会保障制度や公衆衛生に関する知識を習得し、社会における救急救命士の役割を理解します。

3. 専門分野
救急医学概論: 救急医療全体の基本的な概念や原則について学び、救急救命士としての基本的な知識を習得します。
救急症候・病態生理学: 救急患者にみられる様々な症状や病態生理について深く学び、適切な判断と処置を行うための基礎を築きます。
疾病救急医学: 内科的な疾患による救急患者への対応について、必要な知識と技術を習得します。
外傷救急医学: 外傷患者への対応に必要な知識と技術を学び、適切な初期治療を行えるようにします。
環境障害・急性中毒学: 環境要因による障害や急性中毒患者への対応に必要な知識と技術を習得します。
臨床実習: 実際の救急現場を想定したシミュレーション実習、医療機関での臨床実習、そして救急車に同乗して行う実習を通じ、実践的な能力を養います。

これらの教育内容を通じて、救急救命士は救急現場で適切に活動し、患者の救命率向上に貢献できる知識と技能を習得します。臨床実習は、シミュレーション、臨床実習、救急用自動車同乗実習の3つを含み、理論だけでなく実践的なスキルを身につけることを重視しています。

関連事項

救急救命士: 救急医療において、医師の指示の下、救命処置を行う専門職です。
救急救命士養成所: 救急救命士を養成するための専門教育機関で、この規則に基づいて指定されています。

外部リンク

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