數原顕子

概要

數原顕子（すはら あきこ、1994年3月20日生まれ）は、兵庫県多可町出身の女子ソフトボール選手で、主に外野手として活躍してきました。彼女は2019年に日本リーグでの最高殊勲選手（MVP）に選ばれるなど、素晴らしい成績を収めた選手です。数原選手のキャリアを通して、その奮闘と成長の軌跡を辿ります。

経歴

數原は兄の影響で小学4年生の時に軟式野球を始め、多可町立八千代中学校に進むとソフトボールに転向します。夙川学院高等学校を経て、2014年にはシオノギ製薬に入団しました。入団2年目の2015年には打率.472、ホームラン5本、打点11という好成績を残し、二部リーグのMVPを受賞します。これを受けて、チームは1部リーグに復帰しました。

2017年には8本のホームランを記録し、ホンダリヴェルタの森山遥菜選手と共に本塁打王のタイトルを獲得。その後、2018年11月に行われたジャパンカップ国際大会に日本代表として選出され、そこでも活躍を見せました。特にチームの5番打者としての役割を果たし、チャイニーズタイペイ戦とオーストラリア戦でホームランをヒットしました。

2019年には、打率.364、ホームラン10本、打点22というキャリアハイを達成し、本塁打王、打点王、ベストナイン賞（外野手）広範な名誉を手にし、シーズンMVPに選ばれるという驚異的なパフォーマンスを示しました。

2021年には移籍先の戸田中央総合病院メディックスで1年目から素晴らしい成績を残し、再びベストナイン賞を受賞します。数原選手は2022年のシーズン終了時に現役を引退しました。

選手としての特徴

バッティングスタイルにおいて、元プロ野球選手の桧山進次郎氏は數原選手を「コンパクトなスイングながら、柵越えを量産する選手」と評し、彼女の技術を高く評価しています。また、日本代表監督の宇津木麗華氏は、彼女が主に外国人投手と対戦する中で良好な成績を収めていることを「海外エースキラー」と称賛しています。彼女の柔らかい打撃技術は、多くのファンや専門家に支持されています。

人物・エピソード

特に印象深い出来事は、2019年9月7日の試合でのパフォーマンスです。この日に彼女は1試合で4本のホームランを打ち、9打点を記録し、いずれも日本リーグの新記録となりました。また、連続して4打席でホームランを放ち、彼女の能力の高さを証明しました。

夙川学院高校時代、シオノギ製薬のセレクションに落選したこともあったものの、その経験は彼女を成長させる貴重な糧となりました。彼女はその悔しさを胸に、甲賀健康医療専門学校での活動を通じて技術を磨き、後に成功を収めることになります。日本代表に初選出された際には、感極まり涙が溢れたことも明かしています。

シオノギ製薬での厳しい練習環境の中、平日は朝から夜まで働きながらも、時間を見つけて練習に励んでいた数原選手。休日も暇さえあればデータ分析や自身の打席映像を見返し、常に自分を改善していこうとする姿勢は、多くの後輩選手たちにとっても模範となることでしょう。数原顕子選手の功績とその人間性は、今後も語り継がれていくこと間違いありません。

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