文化フォーラム春日井

文化フォーラム春日井：多機能複合文化施設

文化フォーラム春日井は、愛知県春日井市鳥居松町に位置する、図書館や日本自分史センターなどを備えた複合文化施設です。市民の文化活動を支援し、地域文化の振興に貢献しています。

特徴

日本自分史センター: 2階には全国初の自分史専門施設である「日本自分史センター」があり、約8,000冊の自分史を所蔵しています。閲覧や貸出はもちろん、無料の相談も可能です。
春日井市図書館: 3階と4階には春日井市図書館の本館が入り、一般書、児童書、郷土資料など豊富な蔵書を誇ります。
交流アトリウム: 円形シリンダー状の吹き抜け空間「交流アトリウム」は、高さ14m、面積2,000m²の広さを持ち、施設の中核となっています。
スカイフォーラム: 4階には屋外広場「スカイフォーラム」があり、植栽も楽しめる空間です。

歴史

この地は、平安時代の書家である小野道風の生誕地とされています。かつて春日井市役所と市民会館があった場所に、文化フォーラム春日井が建設されました。1997年7月に着工し、1999年8月に竣工、同年11月11日に開館しました。

建築

特徴的な「交流アトリウム」は、3層吹き抜けの円形構造で、天井高14m、面積2,000m²という巨大な空間です。アトリウムを取り囲むようにL字型に各階が配置され、図書館などの施設が入っています。4階の「スカイフォーラム」は、人工土壌と木製デッキの二重床で、高木の植栽も可能です。大屋根は正方形で、外壁にはアルミパネルが格子状にはめ込まれています。アトリウムには大きな開口部があり、市役所前の広場と一体的な利用が可能です。

フロア案内

地下2階: 駐車場
地下1階: 閉架書庫、移動図書館車、駐車場
1階: 交流アトリウム、視聴覚ホール（198席）、ギャラリー（329m²）、喫茶店
2階: 会議室、特別室、ボランティアルーム、和室、文化情報プラザ、文化活動室（45席）、日本自分史センター
3階: 春日井市図書館
4階: 春日井市図書館、スカイフォーラム

春日井市図書館

3階と4階に位置する春日井市図書館は、市内に10ヶ所の分室を持つ本館です。延床面積19,692.22m²のうち、4,983m²が図書館として利用されています。

3階: 一般書、児童書、障害者向けフロア。タタミコーナー、ブラウジングコーナー、おはなしのへやなどがあります。
4階: 一般書フロア。郷土地域資料コーナー、書道図書コーナー、調査研究室などがあります。

日本自分史センター

2階にある「日本自分史センター」は、自分史の閲覧、貸出、相談が可能な専門施設です。自分史とは個人の人生の歴史を綴ったもので、1975年に歴史学者の色川大吉が提唱した言葉とされています。1990年代以降、パソコンの普及と自費出版ブームにより、自分史の出版が広がりました。東日本大震災以降、自分の生きた証を残したいというニーズが高まっているそうです。

春日井市は、「書のまち」という特性から、市民が文章を書くことに親しみがあると考え、文化フォーラムの目玉事業として自分史事業を推進しました。文章講座やシンポジウム、サークル活動など、様々な形で自分史の普及に努めています。

受賞歴

照明学会 1999年度照明普及賞 優秀施設賞
日本サインデザイン協会 第34回日本サインデザイン賞（パブリック部門）
第2回 春日井市都市景観賞
日本建築協会 第1回 読者と選ぶ「建築と社会賞」 作品部門
日本建築学会 作品選集2004

アクセス

JR中央本線 春日井駅から徒歩約20分
名鉄バス「鳥居松」バス停から徒歩約2分
かすがいシティバス「市役所」バス停から約30歩

文化フォーラム春日井は、そのユニークな建築デザインと多様な機能で、地域文化の中心として市民に親しまれています。

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