文化部文化資産局

文化部文化資産局について

文化部文化資産局（Bureau of Cultural Heritage, BOCH）は、台湾の文化部に属する機関で、歴史的建造物、遺跡、古くからの生活共同体、遺物、文化的景観など、多岐にわたる文化資産の保存・修復を担っています。その活動は、伝統芸能や民俗文化といった、台湾の伝統的文化全般にまで及んでいます。

文化資産とは

文化資産とは、日本でいうところの文化財に相当します。台湾における文化財保護の取り組みは、1982年の「文化資産保存法」の公布を契機として始まりました。その後、2005年には行政院文化建設委員会（現在の文化部）の管轄となり、2007年に「行政院文化建設委員会文化資産総管理設立準備室」が設立されました。そして、2012年5月20日、現在の「文化部文化資産局」が正式に発足しました。

文化資産局は、文化財の保護だけでなく、その価値を広く社会に伝えるための周知・啓蒙活動にも力を入れています。委員会から局への「格上げ」は、政府が文化財保護に高い関心を持っていることの表れと評価されています。

組織体制

文化資産局の組織は、局長をトップとして、その下に副局長、主任秘書が置かれています。さらに、以下の部課局が設置されています。

総合企画部（綜合規劃組）
古跡集落部（古蹟聚落組）
古物遺跡部（古物遺址組）
伝統芸術民俗部（傳藝民俗組）
文化資産保存研究センター（文化資產保存研究中心）
秘書室
主計室
公務倫理室（政風室）
人事室

これらの組織が連携し、文化資産の保護・活用に取り組んでいます。

文化財の分類

「文化資産保存法」に基づき、文化財は以下の通り分類・登録されています。これらの情報は、後述する「外部リンク」節にある「文化資產總覽」で検索できます。ただし、法律上の分類と検索ページの分類は一部異なっており、「自然地景」は行政院農業委員会が管轄しています。

古跡、歴史建築、聚落（集落）
遺跡
文化景観
伝統芸術
民俗及び関連する文物
古物
自然地景

2016年11月時点の検索ページにおける分類と件数は以下の通りです。2014年12月時点の統計を基にした研究では、建築物全体の約半数が日本統治時代のものとされています。

古跡：855件
歴史建築：1284件
聚落（集落）建築群：13件（うち、重要1、一般12）
考古遺跡：45件（うち、国定8、直轄市定21、県市定16）
文化景観：58件
伝統表演芸術、伝統工芸：308件
民俗：186件
古物：1546件
保存技術：98件

これらの分類と件数からも、台湾が有する文化資産の多様性と豊かさがうかがえます。

外部リンク

以下に、文化部文化資産局に関連する外部リンクを掲載します。より詳しい情報を入手する際にご活用ください。

公式ウェブサイト （中国語、日本語、英語、フランス語）
文化資產局 - Facebook page
文化資產局 - YouTubeチャンネル
* 文化資產總覽 - 文化資産の種類や場所を指定して検索できるデータベース。

これらの情報を通じて、台湾の文化資産に対する理解を深めていただければ幸いです。

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