文書スキーマ定義言語

文書スキーマ定義言語（Document Schema Definition Languages, DSDL）は、マークアップ言語であるXMLやSGMLに基づいた文書に対して、複数の妥当性検証技術（スキーマ言語）を適用するためのフレームワークです。

このフレームワークは、単一の検証技術だけでは実現できない、より高度で強力な検証処理を可能にすることを目的としています。DSDLは、文書の構造、データ型、データの関連性などを検証するためのさまざまなモジュールから構成されています。

DSDLの標準規格はISO/IEC 19757として策定が進められており、2007年8月現在、以下の10部（パート）で構成されています。

• - 第1部：概要
• - 第2部：正規文法に基づく妥当性検証 – RELAX NG
• - 第3部：規則に基づく検証 – Schematron
• - 第4部：名前空間に基づく検証委譲言語 – NVDL
• - 第5部：データ型ライブラリ言語 – DTLL (Data Type Library Language)
• - 第6部：パスに基づく一貫性制約
• - 第7部：文字レパートリ記述言語 – CREPDL (Character Repertoire Description Language)
• - 第8部：文書スキーマ再命名言語 – DSRL (Document Schema Renaming Language)
• - 第9部：データ型および名前空間を認識するDTD
• - 第10部：検証管理

これらの各部は、文書構造の記述、データ型の定義、構造化文書内におけるデータ間の関連性の記述など、それぞれ異なる役割を持つモジュールとして機能します。DSDLは、これらのモジュールを組み合わせることで、文書の多様な側面を検証することができます。

特に、第2部（RELAX NG）、第3部（Schematron）、第4部（NVDL）は、2007年8月時点で既にISO国際規格として制定されています。他の部分についても、関連する作業部会で標準化作業が進行中です。

DSDLの標準化には、ジェームズ・クラークや村田真といった、構造化文書に精通した専門家たちが積極的に参加しています。ジェームズ・クラークと村田真は、第2部（RELAX NG）の制定において共同でエディタを務めました。また、クラークは第6部（パスに基づく一貫性制約）で、村田真は第4部（NVDL）と第7部（文字レパートリ記述言語）でそれぞれエディタを務めています。

DSDLは、XMLやSGMLの文書構造を厳密に定義し、データの一貫性や妥当性を保証するために重要な役割を果たしています。これにより、データの信頼性が向上し、異なるシステム間でのデータの交換や共有が円滑になります。

関連情報

• - 文書スキーマ定義言語
• - RELAX NG
• - Schematron
• - NVDL
• - DTD
• - コンピュータ言語
• - データ記述言語
• - 仕様記述言語
• - スキーマ言語

外部リンク

• - DSDL Home Page
• - DSDL Part 2: Regular-grammar-based validation -- RELAX NG
• - DSDL Part 3: Rule-based validation -- Schematron
• - DSDL Part 4: Namespace-based Validation Dispatching Language (NVDL)

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